クリーク・アンド・リバー社(以下、C&R社)のVR分野の子会社VR Japan(以下、VRJ)は、没入感のある360度動画を使い、学習効果を飛躍的に向上させる、仮想体験型集合教育を実現した「VR遠隔同時講義システム」の販売を開始した。
同システムは、特に手術の手技や医療行為などを体系的に学習するニーズに応えて、医学系学会、医療機器メーカー、医療機関からの要望を取り込みながら製品化を進め、すでに大手医療機器メーカーでの採用が決まっているという。
VRJが開発したVR遠隔同時講義システムは、最大50人に対して、360度の動画を含めた4つの動画から、メイン画面/サブ画面を選択し、同期コントロールを行いながら講義できるシステム。受講者はストリーミング配信映像をPCまたはタブレットで視聴しながら、事前にコンテンツをダウンロードした専用VRゴーグルを同期させた講義を受けることができる。音声説明のほか、画面にマーカーを書き込むことができるアノテーション機能、受講者の質問・発言を受け付ける挙手・承認アイコン機能など、双方向のコミュニケーション機能を実装。講師は、受講者に360度映像の好きなアングルで視聴してもらい、あたかも、そこにいるような学習を行うことが可能となっている。
「VR遠隔同時講義システム」 概要
運用は、講師用として教材動画のコンテンツのアップロード、講義の登録、スケジュール管理、受講者用として受講の予約申し込み、スケジュール管理、VR用コンテンツのダウンロードといった一連の講義実施をサポートする専用プラットフォームを通じて行われる。これらに加え、講義システムと、8Kの高画質で作成された映像をそのまま4K映像で再生できる一体型VRゴーグル「SKYWORTH S1(スカイワース エスワン)」の10台を基本構成としている。
またVRJでは、講義に最適な教材動画などのコンテンツを制作・アーカイブするための簡易編集機能を備えたシステム(メディアアセットマネジメントシステム)の提供も行っており(別途有償)、講義教材の制作からオンラインでの多人数参加に必要不可欠な進行管理まで、トータルで提供することができる。