フォントワークスは、フラッグシップフォントである「筑紫書体シリーズ」の最新作にあたる「筑紫AMゴシック」をリリースした。
「筑紫AMゴシック」は、アンティークな骨格を持ち、スッキリとしたモダンなエレメントでデザインした角ゴシック体。今までの金属活字の流れを受けたオールドな角ゴシック体や近年のモダンな角ゴシック体とは一線を画した、新鮮な空気感をコンテンツにまとわせる「革新的な書風」となっている。
同フォントは、2017年5月に複数のクリエイターや装丁デザイナーが参加した「筑紫書体座談会」のなかで、同社の書体デザイナー・藤田重信氏へ「何故、Futuraに合う日本語のゴシック体がないのでしょうか?」という問いかけがあったことが作成のきっかけだという。その質問にインスピレーションを得た藤田氏はすぐに試作を作成し、SNSに投稿。大きな話題を呼んだ。そこから約5年の歳月を経て同フォントが完成した。
文字自体はジオメトリック(幾何学的)な印象でありながら、骨格は「オールド」かつ、どこか「エモーショナル」で情緒を感じさせる。これを藤田氏は「古くて新しい」として、ほかの角ゴシック体にはない魅力を表現している。
書体のリリースを記念して「目と耳で文字を感じる」特設サイトオープン
また、同フォントの魅力をもっと知ることができる特設サイトをオープン。視覚と聴覚で文字を感じる新たなコンテンツとなっている。
サイト内では、藤田氏へのインタビューも掲載し、同フォントの魅力を届けている。
「筑紫ヴィンテージ明朝シリーズ」の文字セット拡張
なお、『筑紫Aヴィンテージ明朝』『筑紫Bヴィンテージ明朝』『筑紫Cヴィンテージ明朝』の文字セット拡張も同時に行った。今回の拡張で、現状の15,444文字から7,614文字増えた、23,058文字を使用可能となった。