カヤックは、カインズと資本業務提携契約を締結したことを発表した。同提携により、カインズの目指す「IT小売企業」や地域社会との共創を図る「くみまち構想」の実現に向けたパートナーとして、顧客体験の価値向上や新商品開発、カヤックとカインズの人財交流による社内文化の活性などさまざまな分野で協業を進めていく予定とのこと。カヤックとしては、初めての資本業務提携となる。
両社の中長期的な企業価値の向上を実現するとともに、持続可能な社会の発展に貢献していく。
カヤックは「つくる人を増やす」という経営理念のもと、固定概念にとらわれない発想力・企画力、かたちにしていく技術力を強みに、「うんこミュージアム」などの体験施設やデジタルプロモーション、ゲームエンタメの企画・開発やVR・メタバース開発など、相互にシナジーを図りながら幅広い事業展開を進めている。また、2020年には「ちいき資本主義事業部」を設立し、移住スカウトサービスの「SMOUT」やデジタル地域コミュニティ通貨「まちのコイン」といった地方創生や自治体DX、地域コミュニティの活性化を推進している。
カインズは、「世界を、日常から変える。」をビジョンに、家庭や地域のくらしをもっと楽しいものにするための「DIY文化の創造」や、地域と協力し、地域の一人ひとりが主役の、未来の「まちのくらし」を共に創っていくことを目指す『くみまち構想』の取り組みを加速。また、2018年に「IT小売企業宣言」を行い、店舗にある商品の場所がわかるアプリの導入やオウンドメディアの運営、データ分析による顧客体験の向上などデジタル戦略にも注力している。
「DIY文化の創造」、「つくる人を増やす」というビジョン、地域に着目し地域に根ざす事業目標において、業種は異なるものの、両社の価値観には極めて高い親和性があり、また、カヤックのもつ独創的な発想力と高い技術力と、カインズの商品開発力と店舗、スタッフが組み合わせることで、カインズの目指す「IT 小売企業」、「くみまち構想」の実現につながるものと考え、同資本業務提携契約を締結に至ったという。
両社は「くらしを、もっと面白く」を合言葉とし、地域やそこで主体的に生きる人々のより良いくらしを応援するさまざまな取り組みを進めていくとのこと。
今後、カヤックはカインズのデジタルソリューションの企画・開発におけるパートナーとして、カインズの目指す「IT 小売企業」の実現に向けた、新しい顧客体験の構築やコミュニケーション戦略の立案に携わって行く予定。また、ブレスト文化やサイコロ給与などユニークな社風をもつカヤックとカインズの人財交流、「くみまち構想」と「ちいき資本主義事業」の連携により地方創生とコミュニティづくりの推進など、多分野で連携を進めていく。
業務提携の内容
- 顧客に対するプロモーションなどコミュニケーション戦略の推進
- 両社による話題性をともなう商品又はサービスの共同開発
- カインズのくらしメディアにおける継続的なコンテンツ開発
- カヤックの提供するまちのコインを活用した DIY 等のコミュニティの育成
- カインズが推進するくみまち構想とカヤックのちいき資本主義事業の連携
- 両社の従業員の人財交流によって両社の創造的な社内文化を活性化させること
資本提携の内容
カヤックは、カインズに対して第三者割当増資による新株式発行。カヤックの普通株式539,300株(2021年12月31日現在の発行済株式総数15,247,100株に対して3.54%)を割り当てる。