デジタルの活用で、先進企業は製品開発から市場投入までスピードが向上/アクセンチュア調査

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2022/10/25 12:00

 アクセンチュアは、製品の市場投入期間を短縮した「スピードスター」企業に関する調査を行い、同調査結果のレポートを公表した。製造企業がデジタルを活用して製品の設計、開発、顧客への供給にかかる時間を短縮し、いかに「市場投入までのスピード」を上げているかを分析している。

 「Industrial Speedsters(製造業の『スピードスター』企業)」レポートは、日本を含む世界13ヵ国の産業機器・電気機器、重機、産業用供給機器、耐久消費財分野の企業幹部1,200人を対象にした調査に基づき、市場投入までのプロセスを3段階に分けて分析している。

アイディアから製品

アイディア創出、コンセプト立案と試作製作、テスト、デザイン検証、要件開発など、生産開始への準備に向けたプロセス

計画から生産

生産計画、生産スケジュール、生産実行(製造業務)など具体的な生産活動プロセス

需要予測から供給

需要と販売計画、受注とスケジュール管理、最終的な配送、顧客企業への設置・試運転など、生産後の市場投入におけるプロセス

 アクセンチュアは、3つの各段階でもっとも効率的な企業を特定し、機械学習をはじめとするAI、クラウド、デジタルツイン、ハイパフォーマンスコンピューティングなどの先進デジタルを活用することで、いかに時間とコストを削減しているかを分析した。

 さらに分析結果をもとに、企業を次の3つのカテゴリーに分類した。

  • 市場投入までの時間が短く、効率の良い企業:「スピードスター」(グローバル全体14%、日本6.6%)
  • 市場投入に時間がかかり、効率化の余地がある企業:「スターター」(グローバル全体63%、日本76%)
  • 前述2カテゴリーの中間に入る企業:「アクセラレーター」(グローバル全体23%、日本18%)

 「スピードスター」は、市場投入までの3段階すべてにおいて、先端デジタル技術を積極的に活用し、大幅に時間とコストを削減している。たとえば、機械学習を活用する「スピードスター」は、「スターター」と比較して、7倍の時間短縮と12倍のコスト削減を達成している。また、無人搬送車などさまざまな方法を組み合わせて効率化を図る「スピードスター」は、「スターター」に比べて4倍の時間短縮と約30倍のコスト削減を実現している。

 さらに特筆すべきは、「スピードスター」は、「スターター」と「アクセラレーター」を財務業績の面で上回っていること。たとえば、2016年から2021年までの5年間で、「スピードスター」は「アクセラレーター」よりも4%、「スターター」よりも18%高い年間成長率を達成した。また、「スピードスター」の平均営業利益率は、「スターター」や「アクセラレーター」に比べ高いことも明らかとなった。

調査概要
  • 調査期間:2021年12月~2022年1月
  • 対象地域:日本、米国、中国、英国、フランス、スペイン、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、イタリア、スイス、ドイツの13ヵ国
  • 対象企業:製造企業(産業用・電気機器、重機、自動車用品、耐久消費財)
  • 対象者:研究開発・エンジニアリング、製造、サプライチェーン・ロジスティクス、IT・デジタル戦略部門の責任者1,200人
  • 調査方法:オンライン調査