エクサウィザーズは、共創型のワークショッププログラム「AX Sprint」を刷新し、アイデア発想やAIプロトタイピングにChatGPTを活用することを発表した。ChatGPTにより、デザイン思考のプロセスが大幅に強化されるためアイデアの量や質が高まり、AIプロトタイピングの精度と効率性も向上。また、このプログラムを通じて、ChatGPTを現場で実践するプロンプト思考型DX人材の育成にも活用できる。
AX Sprintとは
「AX Sprint」は、AI x デザインで企業変革を支援する共創型ワークショッププログラム「exaBase Sprint」を構成する、DX施策の創出に特化したプログラム。同社が独自開発したアイデア発想サポートツール「AIカード」を駆使しながら、デザイン思考のプロセスに沿ってユーザーを起点にDX施策を具体化する。最短1ヵ月で成果を出すのも特徴で、これまで商社、製薬、人材など幅広い業界の顧客の業務効率や顧客体験の改善といったDX施策を具体化してきた。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究によるとChatGPTの活用により仕事のスピードが37%早まり、質が20%向上したとされている。今後はさまざまな領域において、ChatGPTを導入するか否かでなく、どのように活用するのかという迅速な検討が必要になることが予想される。今回刷新した「AX Sprint」では、DX施策の具体化だけでなく、生成AI活用のユースケース探索や生成AIを活用するプロンプト思考人材育成も可能。
本プログラムでは、セキュリティやコンプライアンスに配慮し安心して利用できる、同社の企業向けChatGPTサービス「exaBase 生成AI powered by GPT-4」(以下「exaBase 生成AI」)を活用可能。
ChatGPT活用の特徴やメリット
今回ChatGPTとの連携で同プログラムを刷新し、AIを活用したDX構想の幅を拡大することやプロトタイピングの速度や質の向上が可能となった。今回の刷新におけるポイントは次のとおり。
1.デザイン思考を補強
デザイン思考のプロセスにChatGPTを組み込むことで、「機会探索」ではステークホルダーや業務フロー、課題の洗い出し、問いの設定が効率的に行えるようになった。「ソリューション検討」では幅広いアイデアの探索を可能にし、従来では思いもつかないような選択肢を得られるようになった。またアイデア評価においては、ChatGPTを活用することで属人性を排除し、客観的で公正な評価が可能となる。
2.AIプロトタイピングの精度を向上
「ソリューション検討」終盤の「AIプロトタイピング」では、ChatGPTを活用することで、AI実装に必要な視点やデータ、収集方法の洗い出しといった、施策の実現性を高めるための検討の精度が飛躍的に向上。上級プログラムではPythonなどのコードを生成して、高度なシミュレーションを行うことも可能となっている。
3.生成AI対応のAIカードを追加
同プログラムでは活用シナリオを記述したAIカードによる、アイデア発想が基軸となっている。AIカードはエクサウィザーズのデザイナーとAIエンジニアが協力して開発したもので、今回生成AIやChatGPTに関連したカードも追加し、生成AIでの発想や事業に活用するようなアイデアにも対応した。
生成AI活用のプロンプト思考型DX人材を短期育成
AX Sprintは単にChatGPTの使いかたを習得するだけでなく、AIとヒトの協業を前提とした「プロンプト思考型」のDX人材育成を目的としたプログラム。プロンプト思考では、課題に対して最適なプロンプトを設計して入力し、得られた応答から新たな洞察や解決策を引き出す。
「問いの洞察」「応答の解釈」「反復的試行」の3ステップで、ビジネスや創造的な問題解決で新たな価値を創出する可能性を秘めている。
本プログラムでは生成AIの基礎研修、同社のexaBase 生成AIを活用するための講座を提供。ワークショップを通してプロンプト思考を身につけて、現場に戻ってからも生成AIの活用で結果を出せる人材の育成を目指している。