クリエイターがマルチプラットフォームでリアルタイムのゲーム、アプリ、体験を構築し、成長させるためのツールを提供するプラットフォームであるユニティ・テクノロジーズ・ジャパンは、マツダとコックピットHMI(HMI: Human Machine Interface, 自動車の運転席周りの空間におけるインターフェース)におけるGUI(Graphical User Interface)の開発共創を支えるパートナーシップ契約の締結を発表した。本契約は、マツダがコックピットHMI領域における継続的進化に向けた研究開発の一環であり、開発するGUIは、「2030経営方針」におけるPhase2である2025~27年以降に導入予定のモデルに搭載される見込み。
同社は、ゲームやエンターテインメント業界のみならず、産業界でも高く評価されているCG表現によるリアルタイム3Dや、多岐にわたるハードウェアへの実装実績で蓄積した知見を元に、車載OSへの実装を含めて、マツダのGUI開発を支援する。GUI開発にUnityを用いることで、デザインや設計などを含む自動車開発の各フェーズにて利用されている多様なデジタルツールの綿密な連携を実現し、手戻りを減らすことで作業効率向上を可能にする。Unity Editor で作成し最適化したアプリケーション(ランタイム)を、車載機器に組み込むことで、安定した高機能なGUIを実現。同社は、CG表現の技術のみならず、対話型AIの活用や、広告配信技術の活用により、未来の自動車における車室空間の価値創造を加速させる。
マツダの執行役員(統合制御システム開発担当)今田 道宏氏は、次のように述べている。「マツダは、2030経営方針のもと、あらゆる領域での研究開発を加速しています。コックピットHMI領域においては、『ひと中心』の開発思想のもと、移動体験の感動をお届けするべく、今後も継続的に人とクルマのインターフェースを進化させていきます。具体的には、人の直感的操作を可能にすることによる安全性と利便性をさらに向上させ、クルマの新たな価値を作り出すことにチャレンジします。技術革新が著しいゲーム業界において技術力とクオリティの高さがグローバルで高く評価されているUnity様との共創によって、コックピットHMIにおけるGUIの課題解決を図り、マツダが目指す「ひと中心」のクルマづくりを進化させていきます。マツダは、今後も『ひと中心』の価値観のもと『走る歓び』を進化させ続け、お客さまの日常に移動体験の感動を創造し、『生きる歓び』をお届けしていくことを目指してまいります」
同社のシニアバイスプレジデント / クリエイト・チーフレベニューオフィサー Jules Shumaker(ジュールス・シューメイカー)氏は、次のように述べている。「常に最新技術に挑戦し、産業界に革新をもたらすのみならず、ドライバーのニーズを重視し、走りの楽しさを追求した車両開発を行うマツダとパートナーシップを結べることを光栄に思います。私たちは、安全機能の強化、より直感的でユーザーフレンドリーなインターフェイス、没入型エンターテインメント、よりパーソナライズされたドライビングエクスペリエンスなど、将来性の高いUnityのテクノロジーが支える、効率性とデジタルトランスフォーメーションのさらなる推進を通じて、マツダの長期計画をサポートできることを楽しみにしています」