タイププロジェクトは、ゴシック体のフォント「TPゴシック」の長体シリーズ、「TPゴシック コンデンス」と「TPゴシック コンプレス」を発表。タイププロジェクトのサブスクリプションサービス「TPコネクト」にて提供を開始した。
TPゴシックは、AXIS FontやTPスカイなどサンセリフ体を多く提供してきたタイププロジェクトの初となるゴシック体のフォント。ゴシック体は見出し用途として大きい文字サイズで使用されることが多く、視覚的な歪みが目立ちやすい書体だという。そこで同社では、ゴシック体のカテゴリーにこそ字幅軸が必要と考え、TPゴシック正体のオーソドックスなデザインを継承した長体シリーズ、TPゴシック コンデンスとTPゴシック コンプレスを制作した。
TPゴシック コンデンスとコンプレスは、長体に求められる省スペース効果を発揮するとともに、実用的な書体に必要な高い可読性を備える。詳細なテストをおこない、コンデンスは85%、コンプレスは70%の長体率で設定されている。TPゴシックは、コンデンスとコンプレスを加えてウエイトと字幅の2軸をもつ高性能なファミリーへと拡張することで、さらに汎用性の高い書体となった。
また、落ち着いたオーソドックスなグロテスク系のサンセリフ書体である欧文は、x-height(エックスハイト)を少し高めにして文字幅を若干狭めに設定することで、欧文単体での読みやすさのほか、引き締まったフトコロの和文との相性の良さを意識して設計している。
TPゴシック コンデンスとコンプレスは、正体と同じく、UL (ウルトラライト)、EL (エクストラライト)、L (ライト)、R (レギュラー)、M (ミディアム)、B (ボールド)の6ウエイト。ULとELは、これまで培ってきた極細フォント制作の技倆を活かし、ユニークかつ完成度の高い書体に仕上げた。LとRは、長体であることを忘れてしまうようなナチュラルな表情のウエイト。MとBは、TPゴシックの持ち味がよくわかるウエイトで、見出しに求められるゴシック体の役割をいかんなく発揮する。