ソニー、AIを活用して撮影や視聴体験を高めたスマートフォン「Xperia 1 VI」を発売

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2024/05/17 06:30

 ソニーは、85mmから170mmの広い焦点距離をカバーする望遠光学ズームレンズを搭載したフラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VI」を発売する。本機の光学ズームレンズは、人肌の自然な色味や表情をありのままに捉え、豊かなぼけ表現で本格的なポートレート撮影ができる。また、本レンズを使った接写では、最大倍率約2倍のテレマクロ撮影が可能で、肉眼では捉えられない細部まで高精細に写し出す。高い描写力を持つ新レンズが、クリエイティブな表現の幅を広げる。

 同機は、優れた低照度性能を持つイメージセンサー「Exmor T for mobile(エクスモア ティー フォー モバイル)」や、AIを活用した姿勢推定技術による高いAF(オートフォーカス)性能、テレビのブラビアの映像美をXperiaのディスプレイで再現するAI画質調整技術「Powered by BRAVIA(TM)(パワード バイ ブラビア)」などを搭載する。クリエイターに寄り添い、彼らの声を聞きながら磨きをかけてきたソニーのさまざまな最先端技術が、Xperiaでの撮影や視聴体験を高める。

 なお、同機は国内の一部通信事業者で本年6月上旬以降に発売するほか、SIMフリーモデルを6月21日以降に、ソニーのインターネット直販サイトなどで発売予定。SIMフリーモデルでは、ユーザーの好みに合わせて、カラーや本体メモリの容量を複数の選択肢から選べる。

 おもな特徴は次のとおり。

1.遠くも近くも、被写体を「光学」で思いのままに描写

焦点距離85mmから170mmの光学ズームと最大倍率約2倍のテレマクロ撮影が可能な望遠レンズ

本レンズは、光学ズームのため画質の劣化を気にすることなく、遠くの被写体でも大きく拡大 して高精細に写し出すことができる。また、ズームレンズ構造を活用して接写するテレマクロ撮影では、花芯の状態など、肉眼を超える繊細さで、鮮明な描写と大きなぼけ感のある撮影が可能。

デジタル一眼カメラα(Alpha)シリーズで培った姿勢推定技術を新搭載

背面カメラは、AIを活用して人間の骨格を認識する。遮るものが多く被写体を認識しづらい場面でも、高精度なAF追従が可能。

イメージセンサー「Exmor T for mobile」を搭載した24mmの広角レンズ

日中や夜間、屋内外など、さまざまな撮影シーンにおいて、ノイズを抑えた鮮明な撮影が可能。48mmの光学2倍相当の撮影ができ、動画でも静止画でも、人肌の色や質感、情景などをリアルに再現する。

2.ユーザーが求める表現をシンプルかつ直感的に操作できる新カメラアプリ

 カメラアプリは、クリエイターの使用頻度が高いPSMモードでのこだわり撮影や色のプリセット「クリエイティブルック」などの画づくりの機能は維持しつつ、クイック設定で切り替えのステップ数を減らすなど、誰もが簡単に使えるインターフェースで刷新している。タッチトラッキング中に明るさや色味の自動調整が可能なうえ、詳細な設定とともに動画撮影ができる新機能のプロ動画モードの搭載(次回のOSバージョンアップデートにて対応予定)など、写真も動画も直感的に撮影できる。

3.高画質ディスプレイと進化したスピーカーが実現する高い臨場感

ふたつの新技術「Powered by BRAVIA」と「サンライトビジョン」による高精細なディスプレイ

画質に定評のあるソニーのテレビ、ブラビアの高画質を、輝度が前機種比で約1.5倍になったXperiaのディスプレイで再現している。「Powered by BRAVIA」は、10億色相当の色 データをもとに、Xperia独自のAI技術により画質精度の向上を実現する。また、直射日光下での視認性を上げる「サンライトビジョン」機能により、さらに見やすく高精細な映像が楽しめる。

進化したフルステージステレオスピーカー

スピーカーユニットの性能が向上している。大音量時の歪みを低減し、低音域の性能が改善されることで音圧レベルが増し、迫力と臨場感が大きくなった。

高音質で途切れにくいヘッドホン接続

3.5mmのオーディオジャックによる有線接続に加えて、ワイヤレスでもハイレゾの高音質で聴くことができる。また、一部のヘッドホンとの組み合わせではワイヤレスのAAC(Advanced Audio Coding)接続でも最大ビットレートが向上し、より良い音質で楽しめる。街中などの混雑した場所では接続性を優先することで、快適に音楽を楽しむことができる。

4.長時間のゲームプレイや動画再生を十分に楽しめるハイパフォーマンス

「ゲームエンハンサー」の新機能「FPS Optimizer(オプティマイザー)」

FPS Optimizerは、プレイ環境に応じてCPUやフレームレートを最適化する。タッチ入力 も改善し、トラッキングスピードを3種類の速度から選べるようになったほか、タップの精度は2段階に設定可能です。素早い反応が求められるゲームプレイやその実況配信などにおいて、これまでにない高度なゲーム体験を実現する。また、Qualcomm社のSnapdragon8 Gen3 Mobile PlatformのElite Gamingが高速で快適なゲームプレイや動画視聴を支える。

2日分のアクティブなスマートフォン使用(※1)を支える大容量バッテリーと最新の無線通信規格対応

放熱部品であるベイパーチャンバーや低消費電力の新ディスプレイの採用に加え、独自の電力効率化技術により、従来機種比で約2倍相当となる36時間以上の連続動画再生が可能。30分で1日分(約50 %)の急速充電ができるだけでなく、バッテリーの劣化を防ぐソニー独自の「いたわり充電技術」も進化している。最大容量を80%維持する期間が従来の3年から4年に延び、バッテリー性能を気にすることなく、長期間使用が可能。さらに、新しい無線規格 Wi-Fi 7(※2)にも対応することで、高速な通信により快適に使用できる。

※1:Xperiaユーザーのバッテリー使用プロファイル標準値から、インターネット閲覧・動画閲覧・ゲーム・その他の機能を1日あたり360分利用(1080分の待機時間)することを想定したテストで、48時間利用してもバッテリーが残ることを意味する。実際のバッテリー残量は利用状況や使用環境によって異なる。

※2:2024年秋以降のファームウェアアップデートにて対応予定。

5.その他の特徴

機能性とデザイン性の両立

シャッターボタンが大きくなり、よりカメラ専用機に近い操作感になった。素早いカメラ起動に加え、ハーフシャッター(半押し)でAFを定め被写体を的確に捉えるため、シャッターチャンスを逃さない。また本機背面の機能性触覚デザインは、Xperia独自の意匠で、安定感のあるグリップとデザイン性を兼ね備えている。

アクセシビリティ

同機は、撮影時の操作におけるアクセシビリティ機能として、撮影画面の水平の計測情報を音で知らせる機能を搭載している。メニューなどを読み上げるAndroidの「TalkBack(トークバック)」機能は、ユーザーにとって使いやすい順番で読み上げるなど、独自の工夫を施している。

環境配慮への取り組み

本機の商品箱と本体トレイには、竹やさとうきび、市場で回収したリサイクル紙を由来とするソニー独自開発のオリジナルブレンドマテリアルを使用し、プラスチックを全廃した個装パッケージを実現している。

これまでのプラスチック削減の取り組みに加えて、より環境に配慮した梱包にするために、配送用ダンボールの封に使用していたプラスチックテープを紙製に置き換える。さらに、本体の内外に用いる部品の一部原料には、環境配慮型プラスチックSORPLASを含む、環境対応樹脂(再生樹脂や植物由来樹脂など)を約85%使用する。