ARROVAは、TBWA HAKUHODO Nissan Unitedと連携し、Niantic ,Inc.が運営する位置情報連動AR(拡張現実)ゲーム『Pokémon GO』におけるゲーム内リワードAR広告の配信および効果検証を実施した。その結果、ブランドリフトや広告視聴後の行動喚起等に関して有為な効果を実証できたことを発表。なお本件は、日産自動車株式会社の新型日産NOTE e-POWERの認知獲得を目的に実施したもの。
取り組みの背景
ARROVAは、ゲームをはじめとする没入型コンテンツなどを用いて、Z/α世代向けのマーケティングを支援するメディアサービス事業を展開している。今回、TBWA HAKUHODOワールドワイドのカルチャー・インテリジェンスチームBackslash(バックスラッシュ)が選定・公開したトレンド「EDGE(エッジ)」を起点に位置情報連動ARゲーム『Pokémon GO』と連携。企業がブランドの世界観・商材・プロダクトを立体的に表現して効果的な次世代マーケティング活動に活用できる、3Dのゲーム内リワードAR広告をTBWA HAKUHODO Nissan United とともに展開した。
また、近年のデジタル広告のトラッキング規制やユーザーの広告ブロックの傾向からアプローチが難しくなりつつある若年層に向けて、新型日産NOTE e-POWERの認知獲得を目的に、『Pokémon GO』においてゲーム内リワードAR広告での配信効果検証を実施した。
キャンペーン概要
『Pokémon GO』ののマップに表示されるバルーンをタップすると3DのリワードAR広告が始まる。まずマイナーチェンジ前の日産NOTE e-POWERが現れ、ユーザーに以前の姿をイメージさせてから、車体がポケモンの進化を連想させるエフェクトとともに回転し、進化した新しい新型日産NOTE e-POWERがゆっくりと姿を現す。この広告では、ARによる360度のダイナミックなインタラクションが提供され、ユーザーは回転させいろいろな角度から見たり、ワンタップでさまざまな色に車をカラーチェンジすることが可能。
調査結果
- 各種項目で平均5ポイント以上のブランドリフト効果を確認
- 広告視聴後の行動喚起に大きな影響を与えた
有効回答者のうち、広告接触群のブランド認知/好意度/行動指標において非接触群に比べて平均5ポイント以上の顕著なリフトが見られた。3DのリワードAR広告のアプローチが、主目的である認知獲得に加え、アプローチが難しくなりつつある若年層にもポジティブな印象を残し、実際のアクションにまで寄与できたことを示している。
- 若年層におけるブランドへの好意度や購入意向も顕著に上昇
- クリエイティブ評価に関しては、広告素材が記憶に残る魅力的なものであったことが示され、リワードAR広告は他の広告フォーマットよりも好印象を与える結果となった
これらの結果から、『Pokémon GO』上でのリワードAR広告は、ブランドの強化に非常に効果的であり、今後のマーケティング活動においてもこのフォーマットを活用することが有意義であると考えれる。製品特徴やブランドメッセージをより明確に訴求することで、さらなるブランドリフト効果、行動喚起を目指すことができる。
今後の展開
近年のメディアの多岐化・多層化、さらには広告リテラシー向上によって、企業のブランディング課題は年々難化しており、”効率的に伝える”ことよりも、“体験の中でより深く伝わるブランディング”が求められている。ARROVAはこのような時代の潮流を受け、ゲームを活用した新たなブランディング手法「プレイアブルブランディング」のもと、日本市場におけるゲーム広告活用の取り組みを加速させていく。
調査概要 第三者検証・測定会社Kantarによるブランドリフト調査
調査手法
広告接触群と広告に接触していない非接触群の態度を比較する対照実験を行うアンケート手法。ふたつのグループのブランドへの態度を比較して、広告の効果を求める。(有効回答数N=1,002)
主な指標
- ブランド指標 【想起/認知/ブランド好意度/購入意向/ブランドイメージ】など
- 行動指標 【HP訪問/HPアクション詳細】など
- クリエイティブ評価指標 【広告素材認知/広告体験性/ブランド識別性/AR広告に対する好意度など