博報堂DYホールディングスら、RSA広告自動生成AIエージェントを共同開発

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2025/09/03 13:00

 博報堂DYホールディングス、博報堂テクノロジーズ、松尾研究所の3社は、レスポンシブ検索広告(以下、RSA広告)を自動で生成・精査・選定するAIエージェント「RSA広告自動組み合わせ生成エージェント」を共同開発した。これにより、コピーライターの業務効率化と広告パフォーマンスの最大化を図ることができる。

 今回の開発には、2025年4月に取り組まれた広告特化型LLM技術が活用されている。

 RSA広告は、複数の見出しや説明文を最適に組み合わせて表示する仕組みだが、従来は膨大な組み合わせの選定や文字数制限、表現の多様性調整に時間を要していた。

 今回、広告特化型LLM開発で培った知見と産業実装経験を活かし、複雑な最適化課題を自動で解決するAIエージェントを構築し、数分程度での出力が可能となった。

AIエージェントによる広告文自動生成プロセス

 同AIエージェントは、3つのエージェントが明確に役割を分担し、協調して最適化を実現する。

1.見出し生成エージェント

 ランディングページの情報をもとに、業種推定とSWOT分析を通じてUSPを抽出。コアターゲットの分析結果から、訴求力の高まる表現を加味した見出し案を自動生成する。

2.リファイン(品質担保)エージェント

 規定文字数以内への自動リライトとファクトチェックを実施。チェック強度は(強/中/弱)から選択可能。

3.選定エージェント

 1および2で生成した広告文案を14種の訴求軸にラベル付けし、各訴求軸を最低ひとつ含み、かつ品質・関連性がもっとも高くなる最適な10案を自動選定する。

 同AIエージェントは、博報堂DYグループの統合マーケティングプラットフォーム「CREATIVITY ENGINE BLOOM」への実装を予定している。広告運用における迅速で高品質な広告文の提供を通じ、多くの企業の広告パフォーマンス最大化、マーケティング課題解決への支援を推進する。また、多言語対応や画像・動画サムネイルとの統合生成など、マルチモーダル拡張を視野に共同研究を継続する方針だ。