Mimicry DesignとDONGURIは、社会におけるイノベーション課題の解決のため資本業務提携を行う。同時に安斎勇樹氏はDONGURIのCCO(Chief Cultivating Officer)、ミナベトモミ氏はMimicry DesignのCOO(Chief Operating Officer)に就任し、横断経営を相互に行うことで事業推進していく。
国内市場におけるイノベーション課題を研究と実践を往復しながらコンサルティングを実施
国内の市場成長が伸び悩むなかで、市場ニーズに適合した事業の創出、これまでにない付加価値を持った製品を生み出す「意味のイノベーション」の推進、組織の枯渇した創造性を取り戻すための組織開発など、事業と組織のイノベーションの推進が大きな課題となっている。しかし、多くの企業がさまざまな手法を採用し、力を入れながらも、イノベーションを生み出し続けることは依然として困難とされている。
両社は、組織・チーム・個人のそれぞれの階層において、創造性が失われている状態こそが、イノベーションが生まれにくい要因ではないかと考えている。
3つの階層の創造性を高度に両立し、「イノベーションが生まれるために耕された土壌」の状態を定義したものが、“Creative Cultivation Model”です。東京大学大学院情報学環特任助教を兼任する安斎勇樹氏が10年以上かけて研究してきた、個人とチームの創造性を活かすワークショップデザイン・ファシリテーション論を基盤に、組織イノベーションの関連理論を統合することによって開発した。
イノベーションマネジメントのための「事業コンサル/組織コンサル/デザイン/ファシリテーション/研究」5つの新結合コンサルティング
クライアント組織に“Creative Cultivation Model”を実現するためには個人の衝動を刺激し、チームの対話的関係性を支援するワークショップ型の事業開発・組織開発におけるファシリテーション技術と、持続的に事業と組織を成長させるために、インターフェースと構造をかたちづくる事業デザイン・組織デザインにおけるデザインコンサルティング技術の、双方を組み合わせることが必要であると両社は考える。
近年、コンサルティングファームによるデザインファームやクリエイティブエージェンシーの買収がトレンドになるなど、経営コンサルティングとデザインの結合は大きなテーマであった。そうした事例を背景として、創業当初からコンサルティングとデザインをサービスとして提供してきたDONGURIと、ワークショップデザインとファシリテーションの研究と実践を推進してきたMimicry Designにより、デザインの経営におけるパフォーマンスを最大化する解となると信じている。
以上のように、Mimicry DesignとDONGURIは、両者の強みを活かして、クライアント組織における“Creative Cultivation Model”を実現し、イノベーションの推進に伴走する。
2社横断経営を実践しながら、自社においてもCCM実装の実証研究を実施
両社の経営を横断して組織編成を行い、ファシリテーション/アカデミック/組織コンサル/事業コンサル/クリエイティブからなる5つのプロフェッショナル組織とマネジメントにより、CCMの実践を自社においても実践していく。また、それらの組織を越境したコラボレーションを行うことにより、あらゆる「知の新結合」を実現し、もっとも創造性豊かで遊び心あるプレイフルファームの実現を目指す。なお、横断経営の取り組みについては改めて発表される予定。