こんにちは。ARスタートアップ・YONDEの田坂と申します。福岡を拠点にARを使った触れる「体験型広告」の開発を行っています。
今回、「AR広告」というテーマで筆をとったのは、世間の認知度がまだまだ低く、少しでも多くの人にその存在を知ってもらいたい、秘めたる可能性やワクワク感を多くの人と共有したいと考えたからです。
本連載では、AR広告の「今」と「これから」について、写真やGifを交えながらわかりやすく解説していきたいと思います。
そもそもARとは何か
「AR」という技術が登場しておよそ30年、一般の人に広まったのはまだ最近のことです。今日では、ARアプリケーションがスマートフォンを介して流通したこともあり、消費者向けにスナップチャットのフィルターやポケモンGOのようなエンタメ系のARアプリが、多くの人に親しまれるようになりました。
しかし、AR技術の本質は、大量のデータや分析内容を画像に変換して、現実世界に重ね合わせる点にあります。それをわかりやすく示しているのが、ヘッドマウントディスプレーを介した製品の組み立てや、サービスに関する指示を表示する生産現場の工員向けウェアラブル機器と、ナビゲーションや衝突警報などの情報を、車の運転者の視線の先に表示するARヘッドアップ・ディスプレーのふたつです。
また、IDCが発表したARの活用例別の市場規模の予測によると、上から順に「トレーニング」「産業メンテナンス」「小売り/展示」となっています。このように、AR技術の普及は今後多くの分野で加速していくものと考えられています。