クリエイター・エコノミーが誕生して10余年。個人クリエイターは世界全体で5,000万人を超え、その裾野は広がり続けている。
クリエイター・エコノミーの経済規模は2017年から3年でほぼ3倍に拡大した。それにともない、ベンチャーキャピタル(VC)や個人投資家からの投資額も増大している。
CB Insightsによると、クリエイター関連会社への投資額は、2020年は4億6400万米ドルであったのに対し、2021年4月6日時点ですでに13億3,800万米ドルまで増えている。
クリエイターをバックアップするサービスが続々登場
クリエイター・エコノミーと言うと、まず思い浮かべるのはプラットフォームやクリエイター自身の活動や作品であろう。
しかし、それが「ビジネス」であれば、会計などの事務処理やスケジュール・顧客管理、データ分析といったバックオフィス業務も当然発生する。自分自身で集客やマーケティングをする必要も出てくるだろうし、たったひとりで企業相手に取引をしなければならないときもあるだろう。
クリエイター・エコノミー自体はまだ誕生したばかりで、個々のクリエイターが好き好きに活動をしているような状態だ。この「自由さ」は魅力であるものの、法整備やクリエイターの保護・教育、トラブルシューティングなどのセーフティーネットは脆弱である。さまざまなサービスが登場し、百花繚乱になりつつあるクリエイター・エコノミーだが、ビジネスとしては若く、課題も多い。
日本では2021年7月に「クリエイターエコノミー協会」が発足したが、海外でも個人クリエイターの活動をバックアップするオンラインサービスやプラットフォームが続々と登場している。本記事では、それらのうちいくつかを紹介したいと思う。