Webサイトの制作において、バナー広告は欠かせない要素のひとつです。しかし、一口にバナーといってもさまざま種類があります。「何がどう違うのか?」「どうデザインすればいいのか?」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、バナー広告の種類とサイズのほか、配信先による違いと、バナー広告で効果を出すためのデザインのコツについて解説します。
バナー広告とは?
初めに、バナー広告とはどういうものか説明しておきましょう。バナーとは、日本語に訳すと「旗」「横断幕」という意味です。そしてバナー広告とは、インターネット上の広告枠に画像、もしくは動画が表示される形式の広告を指します。
バナー広告はメディアによって長方形や横長、正方形、縦長などがあり、規定のサイズが定められています。画像や動画なので、テキストのみの広告と比べて視覚的にアプローチすることが可能です。 ただし、バナー広告を出す場合は、配信先の規定に合わせたり、効果的なサイズを選んだりするなど、注意して準備しなければなりません。
バナー広告の種類とサイズ
バナー広告にはさまざまな種類があります。バナーの種類ごとのサイズや特徴、適した用途などについて確認しておきましょう。
レクタングル
レクタングルは、最も一般的で、よく目にするバナーです。見た目は長方形で、やや太め。スマートフォンにもパソコンにも適しているため幅広く使用されており、汎用性が高いサイズです。
レクタングルのサイズには中と大があり、実際には300×250pxのレクタングル(中)が広く使われています。位置は画面の右サイド、もしくは左サイドでよく見かけます。もし、パソコンとスマートフォン両方のユーザーをターゲットにする場合、レクタングルのバナーにしておけば間違いありません。どのサイズにすればいいか迷っている場合におすすめです。
ただし、一般的に広く使われており、ユーザーが目にする機会の多いサイズなので、アピールの面でいえばやや弱いかもしれません。
スクエア
スクエアは正方形のバナーで、パソコンとスマートフォン両方に対応しています。特に、スマートフォンの画面上に表示されると存在感があるサイズで、SNSでの広告配信などでよく使われています。
正確なサイズは配信先によって異なるため、注意が必要です。具体的には、Googleだと250×250px、Yahoo!だと300×300pxとなります。GoogleとYahoo!両方でスクエアのバナーを使用したい場合は、2種類のサイズを準備する必要があります。
バナー
バナーと呼ばれるバナーの種類は横長のため視界に入りやすく、アピール力があります。目立つ形なので、クリックにもつながりやすいといえるでしょう。ただし、スマートフォンの画面には対応していないため、パソコン専用の広告となります。
ほかの種類と比べると横長のスペースになるため、画像などのイメージはもちろん、テキストも含めたデザインが多く用いられています。テキストを使用することで具体的な内容をアピールでき、ユーザーの興味を引きやすくなるのです。
サイズは728×90pxが一般的で、コンテンツの邪魔にならないよう、上部や下部に掲載するケースが多くなっています。中には、コンテンツのあいだに配置するパターンも。いずれにせよ、存在感のある広告となります。
スカイスクレイパー
スカイスクレイパーは、縦長かつ一定の幅もあるバナーで、ユーザーに強くアピールできます。視認性が高いため、ブランドの認知度を高める目的で多く使用されています。
ただし、120×600pxや300×600pxなどとサイズが大きいため、スマートフォンの画面には非対応。パソコン専用のバナー広告となります。
スマートフォン
スマートフォンと呼ばれるバナーの種類は、モバイルやスマートフォン用で、パソコンには非対応です。 近年はパソコンよりも、スマートフォンを使ってインターネットにアクセスするユーザーが主流となっています。そのため、スマートフォン専用のバナーは有効で、広告効果が高いといえます。
よく使われるサイズは、320×50pxや320×100pxです。最新情報を掲載するなど、スマートフォンユーザーをターゲットにする場合におすすめです。
バナー広告のサイズ規定は配信先によって異なる
バナー広告のサイズ規定は配信先によって異なるため、注意が必要です。主な出稿先であるGoogleとYahoo!の規定サイズについて、事前に把握しておきましょう。
Googleへ出稿できる広告は「Google ディスプレイ ネットワーク」といい、GDNという略称が使われています。一方、Yahoo!に出稿できる広告は「Yahoo!広告 ディスプレイ広告(運用型)」といいます。
これらについては、両者に共通するサイズもありますが、中には規定が異なるものも。特に、レクタングルとスクエアについては、GoogleとYahoo!で規定に異なる点が多いため、事前にきちんと把握しておかなければなりません。
成果が出るバナー広告とは? デザイン作成のポイント
バナーのサイズを決めたら、いよいよ広告デザインの作成に入ります。とはいえ、「どういう広告だと成果が出るのか、いまいちよくわからない」と思っている人も多いのではないでしょうか。 そこで、成果が出るバナーデザインのポイントを、6つご紹介します。
ターゲットにマッチするバナーやランディングページを考える
仮に、ターゲットが20代の女性だとしましょう。その場合、長い文章で説明する地味な色のバナー広告は、適しているとはいえません。反対に、ターゲットが30~40代の男性ビジネスパーソンとすると、感情的なコピーや派手な配色は好まれないでしょう。このように、バナー広告はターゲットに合わせたデザインにしなければなりません。
同時に重要なのが、ランディングページの構成を意識した上でメッセージを載せることです。どうすればユーザーの背中を押せるのか、常に考えながらデザインを作成する必要があります。
読みやすい文字にする
バナーにテキストを入れる際、読みやすい文字にしておかないとメッセージが伝わらないでしょう。文字の大きさや文章の長さ、強調、コントラストなどを工夫しなければなりません。
文字の配置や太さ、色を調節する
文字の太さや行間、文字と文字の間隔など、メッセージが伝わりやすいように細かく調節する必要があります。フォントは、商品や企業のイメージに合ったものを選びましょう。
適切な画像をセレクトする
画像を使う場合は、適切なものかどうかを十分精査してください。サイズや画質はもちろんですが、ライセンスがクリアされている画像かどうかを確認しておくのも大切です。もし、権利関係でトラブルになった場合、大きな損害を被る可能性があります。
配色を調整し、統一感を持たせる
Webサイトにおける配色比率は、ベースカラー70%、メインカラー25%、アクセントカラー5%が良いとされています。バランスを考えつつ、季節感なども考慮に入れて色を調整しましょう。また、企業や商品、ブランドにイメージカラーがある場合、それに合わせて配色すれば統一感が出ます。
トーン&マナーに沿ったデザインにする
トーン&マナーとは、広告などのメディア制作において、デザインに一貫性を持たせることを指します。その企業らしさや商品の個性をユーザーに感じさせるためには、トーン&マナーに沿ったバナーを制作しなければなりません。
ターゲットや目的に合わせてサイズを選び、効果的なデザイン制作を
バナー広告の種類やサイズ、配信先の規定、成果が出るバナー広告をデザインするポイントについて解説してきました。
バナー広告を制作する場合は、適したサイズや用途を理解しておかなければなりません。また、誰にどう見られたいのかを考慮した上で、適切なデザインを作成する必要があります。バナー広告の基本をしっかり押さえ、効果的なデザインを目指しましょう。