NECとRealeyes、感情分析しビデオコミュニケーションを支援するサービスを開発 1月販売開始へ

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2020/10/29 06:00

 日本電気(NEC)とRealeyes OU(リアルアイズ オーウー)は、NECの持つ生体認証・映像分析技術と、Realeyesの持つ感情分析技術を組み合わせた、新たな遠隔コミュニケーション向けのサービスを共同開発した。これは本年7月に発表した協業の一環だという。なお、同サービスは2021年1月にNECから販売開始を予定している。

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、映像を使ったビデオコミュニケーションがさまざまな日常生活のシーンに浸透し、活発になっている。一方、こうした非対面のコミュニケーションは対面のコミュニケーションと比べ、相手の意図していることがわかりづらい、反応が掴みづらいことなどが課題としてあり、利用者のストレスも顕在化している。

 同サービスは、PCやスマートフォンで使用されるビデオコミュニケーションツールと連携し、ツール利用者の同意のもと、プライバシーに十分配慮した用途において映像からツール利用者の感情を分析する。

 具体的には、Realeyesの感情分析技術を活用し、ビデオコミュニケーションツール上の映像からツール利用者の興味や注目度などの反応を分析。その分析結果は分析ダッシュボード上で一覧として確認することができ、ツール利用者にリアルタイムで共有することが可能となる。

 これにより、非対面であっても、コミュニケーション中の理解に不安がある部分などを即座に把握・察知し、その場で伝え方を工夫したり、発言を促したりすることで円滑な対話や会話の活性化に役立てることができる。また、分析ダッシュボードを振り返ることで、主催者は会議構成やファシリテーションなどの改善、参加者は自身の反応の振り返りなど、自己理解への活用など利用者自身の目的に合わせてさまざまな用途で活用することができる。

 同ツールはオンラインでの会議や研修、教育、カスタマーサポートや営業活動、イベントなど、相互コミュニケーションが重視されるケースを中⼼に、社会的受容性を鑑みた⽤途での活⽤を⾒込んでいる。また、ツール利⽤者の⼈権・プライバシーに⼗分配慮し、安全で適切な管理のもと、運⽤サポートを行うとのこと。

 なお、両者は2020年8~9月の2ヵ月間にわたり、同サービスの技術検証を実施。ウェブ会議における会議参加者の感情を分析し、参加者の感情変化を把握できることが、主催者による自身の進行の振り返りに役立つことを実証しているという。