博報堂、DXクリエイティブ発想プログラム開始 テクニカルディレクター視点活用のプラニングプログラムに

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2021/05/25 06:00

 博報堂のプロジェクトチーム hakuhodo DXDは、テクニカルディレクターの視点を活用し、誰もが新しいサービスや体験を短期間で開発できるプラニングプログラム「DXD bit」の提供をスタートした。

 hakuhodo DXDは、システムやデータ基盤のうえに、生活者視点で真の体験価値を実装するクリエイティブチーム。その中心的なメンバーである「テクニカルディレクター」は、クリエイティビティとテクノロジーというふたつの知見をあわせ持ち、その融合によって生活者の新たな体験価値を創造する人材として、サービス・体験開発における重要な役割を担っています。私たちは、テクニカルディレクターの専門的な知見や思考法を可視化し、世の中に開放・共有していくことで、より良い生活者体験を増やしていきたいと考えているという。

 hakuhodo DXDのテクニカルディレクターは、サービスや体験の開発を「長さのクリエイティブ」と捉える。そのサービスがいかに長く使われ、受け入れ続けられるかという観点から、生活者の体験を記録・分析し、より良い体験へと還元される仕組みを作っていくという考え方であるとのこと。長さのクリエイティブは、「Input」「Process」「Output」という3つの視点から生み出される。

Input

テキスト/音声/画像/位置/購買履歴/ウェブ行動履歴など

Process

テキストを音声に変換する、画像を機械学習して新しい画像を生成するといった、InputデータをOutputデータへ変換する仕組み

Output

スピーカーから音声を出す、3Dプリントする、ロボットアームを動かすなどのさまざまなアウトプット形態

 同プログラムは、誰もが「Input」「Process」「Output」の視点を意識しながら、容易にサービスの仕組みを考えられる発想支援のプログラム。パズルやカードのように要素を組み合わせ、アイデアにテクニカル視点を取り入れることを目指す。テクノロジーの専門家ではない人も直感的に活用することが可能で、テクニカルディレクター不在のプロジェクトでもリアリティあるサービスを開発することができる。

 同プログラムは、企業のサービス開発支援に活用すると同時に、社会全体で活用しながらアップデートしていくことを想定している。学生がサービス開発を学ぶ際や、自治体が行政サービスのデジタル化を検討する際などに活用することで、クリエイティビティとエンジニアリングの知識をあわせ持つテクニカルディレクターの視点が世の中に広がり、社会全体の DX を推進する一助になるとのこと。