VoicePing、オンライン出社可能にするバーチャルオフィス「VoicePing」リリース

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2021/11/22 07:00

 企業のリモートワーク体制における課題解決に取り組んでいるVoicePingが、日本政策金融公庫とメタリアルから総額2.3億円の資金調達を完了し、リモートチームの生産性とエンゲージメントを高めるためのバーチャルオフィスサービス VoicePing 2.0をリリースした。

 同サービスは、2次元バーチャルオフィス上での自然な声かけ機能、リアルタイム文字起こし&翻訳機能、必要十分なコラボレーション機能などにより、リアルオフィスに限りなく近いもしくはそれを上回るチームワークが可能な高度なUXを実現した。チームの規模と一部機能の利用可能上限に応じて無料・有料プランの提供をしている。

 同サービスの特徴は、次のとおり。

チームの活動状況を可視化

 VoicePingでは、チーム全体の活動状況が常時可視化され一体感のあるチームワークが可能。VoicePing内には大きな「ワークスペース」が存在し、その中には部署やプロジェクト単位の活動スペースとして「フロア」が用意されている。メンバーのアバターはどこかのフロアに存在することになり、どのフロアにいるのかが常時わかるようになっている。

 また、アバターを見ることでステータス(取り組み中か否か=話しかけてもいいか否か)がわかる。それだけでなく、メンバーがパソコン上で使用中のアプリ、ミーティング中か否かが、ひと目かつリアルタイムで確認できる。

 そのため、メンバー同士のコミュニケーションが取りやすくなり、マネージャークラスの人は、ワークスペース内でチーム全体の活動状況を常時把握しながら、リアルオフィスのようなディレクションおよびマネジメントが可能となるため、一体感と機動力のある強いリモートチームを作ることができる。

「自然な声かけ」と「近くに呼ぶ機能」

 リアルオフィスと同様に相手に話かけても良いかをリアルタイムで判断でき、自然に声をかけることができる。フロア内でメンバーのアバターを見て、ステータスを確認し、対応可能なアバターに近づいて、スピーカー音声ONとミュート解除をリクエストして、相手が応じると、スムーズに会話を始めることができる。アバター同士が一定範囲内に近づかない限り声は聞こえないため、リアルオフィスと同様に、不要な話し声が聞こえない仕様になっている。

 また、相手のアバターがどこにいるかを地図上で探さなくてもステータスを確認し相手を召集できる「近くに呼ぶ」機能を搭載。話したいメンバーの名前を探し、マウスを近づけると相手が会話可能なステータス(オンライン)の場合にのみ「近くに呼ぶ」ボタンをクリックできるようになっている。相手が呼びかけに応じると、相手のアバターが自分の近くに瞬間移動し、すぐ会話を始めることができる。

 これらの使い方をすることで、リアルオフィスと同様に相手が話せる時に話しかけるという状態が可能になるので、ほとんど断られることのない声かけをすることができる。また、近くに呼ぶ機能は、少人数で話している途中に、ほかのメンバーを召集したい場合も、柔軟に機能。また、特定のユーザーのみを参加させたいプライベート会議も開催可能だという。

ピクチャーインピクチャー(PIP) 通知機能​

 オンラインのユーザー一覧から「近くに呼ぶ」を選択すると、自身の画面と特定のユーザー画面にPIPで通知が出される。この通知は、Excel、Powerpoint、Chromeブラウザなど、どんな画面を開いていても画面手前に表示されるので、呼びかけを見逃すことなく即時に反応することが可能。さらに、Googleカレンダーに予定が入っていたり、アプリのステータス(取り込み中、PCスリープ状態)が設定されている場合には不必要なPIP通知が一切来ないよう設計されている。ほかの作業に集中したいときやミーティング中に通知をわずらわしいと思うことはないという。

メンバーの生産性管理

 VoicePingでは、メンバーの活動ログを短・長時間スパンで確認でき、実効的な従量制の生産性管理が可能。メンバーは「どんな作業をしていますか?」の枠に取り組んでいる仕事内容を入力し、ほかのメンバーに共有できる。また、作業タイマーによるタイムトラッキング機能が搭載されており、メンバーの作業内容と作業時間を合わせた活動ログを得ることができる。マネージャーはその活動ログをメンバーとの1on1で活用することで、個別の生産性を緻密に管理できる。

一体感のある共同作業

 バーチャル会議室で複数のツールを同時に共有しながら、一体感のある共同作業を実現。バーチャル会議室内ではほかのアバター同士に近づかなくてもメンバー同士の声が聞こえたり、その会議専用の会議室を作ったりすることもできる。会議室のなかでは、メンバー全員が編集可能なホワイトボードや、Google-Documentのようにリアルタイムで誰がどの文字を編集しているかがわかるテキストエディタなど、実用性の高い作業ツールが備わっており、一体感と現場感のある共同作業が生まれる。話している人のアバターが緑色に光るので、メンバーの声と名前が一致しない新人や初めての人同士でも参加に戸惑うことはない。

 また、会議の途中で室外にいるほかのメンバーにも参加してもらいたいときは、そのメンバーが取り込み中でなければ、ワンクリックで相手を会議に招待することも可能。招待したメンバーにはPIP通知が届くので、必ず相手からの反応が返ってくる。

​リアルタイム文字起こし&翻訳(日・英・中)

 AI技術を活用した高精度のリアルタイム文字起こし(Speech to Text)機能と自動翻訳機能を利用することができる。文字起こし機能は、会議中に話された内容を、発言者の名前とともに自動でテキストに起こし、議事録を作成することができる。VoicePingでは、話者分離された個別音声が音声認識サーバーに発話区間のみ送信されるので、低コストで高精度の音声認識を実現。メンバーの誰かが議事録作成に時間を取られることもなく、会議に遅れたメンバーや参加しなかったメンバーが内容をキャッチアップすることが可能。

 また、文字起こしされたテキストはリアルタイムでチャット欄に表示されるので、聞き取れなかった部分などがあった際にも会議を止めずに即時に内容を理解することができる。セキュリティ面も十分に配慮し、作成された議事録データはすべて暗号化されるよう設計。

 さらに、文字起こしされたテキストの言語をリアルタイムで翻訳して表示する機能(日・英・中対応)も搭載。日本語に慣れてない外国人メンバーを混ぜた会議でも内容を円滑に共有できるだけでなく、外国人との日常的なコミュニケーションも翻訳機なしで行うことができる。Slack連携をしていれば、共有したいチャンネルで議事録を共有するオプション機能も用意されている。

ライトな音声通話

 ほかの作業を行いながら小さな洗練されたPIP(ピクチャーインピクチャーベース)ベースのUIでライトに通話を行うことが可能。声かけなどで会話が始まったあとにアプリを閉じると、PIPベースのコンパクトなUIが画面に表示される。カメラをONにすることで、顔を見ながら話すことも容易にできる。

 また、瞬時にマイク・カメラをON/OFFできるため、生活雑音が発生する場合には相手に配慮することも可能。この機能を利用すると、ほかの作業に集中しながら、メンバーとライトに常時接続し会話ができるので、一体感をもったチームワークで作業を進めることが可能となる。