ドリコムは、Web3事業への参入を発表した。あわせて、同事業の最初のプロジェクトとして、ThirdverseグループとGameFi(Game×Blockchain×Financeのこと。以下、GameFi)領域におけるブロックチェーンゲームの企画・開発・運営に関する基本合意契約を締結した。
同社ではWeb3を「トークンを介したかたちで実現する分散型インターネットサービス」と捉え、これからのインターネット業界に対して大きな変化を与えると考えている。ユーザーの定義を「サービス利用者」から「サービスの協賛者」までに拡大するとともに、トークンエコシステムを含めたサービス全体がユーザーにもたらす提供価値の最大化を指向するといった点において、これまでのインターネットサービスとの大きな差分を生み出していくと考える。こうした大きな変化をビジネスチャンスとして捉え、「トークンを介したかたちで実現する分散型インターネットサービス」を開発の起点とし、事業化を目指す。
今回のWeb3事業への参入においては、2021年後半よりWeb3市場において、GameFiプロジェクトやNFTプロジェクト事例が増えてきたことの影響も大きく、エンターテイメント領域とWeb3領域の重なる部分をターゲットとし、同社が取り組むべき事業領域と判断したことが、今回の参入背景となる。
Web3事業の最初のプロジェクトとして、ThirdverseグループとGameFi領域におけるブロックチェーンゲームの企画・開発・運営に関する基本合意契約を締結した。
同社はゲーム事業を主力事業とし、長年のIPゲームの開発・運用で培ったノウハウを生かし、運用中のIPゲームの収益拡大と新規IPゲームの開発を通じた事業拡大に取り組んできた。また、次世代の主力事業創出を目的とした新規技術領域における研究開発、およびこうした技術を用いた新規サービスの開発にも取り組んできた。
また、Thirdverseはグローバルで「VR×メタバース」実現を目指すVRゲーム開発スタジオであると同時に、Oasys PTE. LTD.と提携し、同社が開発するブロックチェーン「Oasys」のValidator Nodeの運用に参画するなど、ブロックチェーンゲーム領域においても、最先端のノウハウを保有する企業。
こうした背景のもと、同社の培ったIPゲームの開発・運用ノウハウや、ブロックチェーン技術との連携、Thirdverseグループのブロックチェーンゲーム開発・運用ノウハウおよびマーケティングノウハウといった両社の経営資源を活用することにより、ブロックチェーンゲームの開発・運営での協業を通して、両社のさらなる事業拡大を目指す。
上記の目的の実現に向けて両社は、IPを用いたブロックチェーンゲームの企画・開発・運営における協業について検討および協議を進めていく。
基本合意契約の内容
同社とThirdverseグループはIPを用いたブロックチェーンゲームの制作を行うことに合意し、今後海外向けの2作品の制作を予定。Thirdverseグループがパブリッシャーとなり、ドリコムはブロックチェーンゲームの受託開発を行う。
また、1作品目のブロックチェーンゲームでは、ドリコム社の保有IPである『Wizardry』をThirdverseグループにライセンス提供を行った。
今後の日程
- 2022年4月中:Thirdverseグループとの各種契約締結(予定)
- 2022年5月1日:事業開始日(予定)
- 2022年夏:Thirdverseグループによる『Wizardry』海外向けブロックチェーンゲーム開発発表(予定)