デジタルマーケ領域のクリエイティブ運用、6割強が「十分に実施できていない」/アライドアーキテクツ調査

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2022/04/01 08:00

 SaaSとデジタル人材で企業のマーケティングDXを支援するアライドアーキテクツは、企業のデジタルマーケティング施策の運用状況を把握するためインターネットリサーチを実施し、デジタルマーケティング施策を行う企業の経営者と役員108名が回答した。

 同調査結果の詳細は、次のとおり。

広告クリエイティブを「積極的に運用している」人は4割弱 積極運用の理由は「売上に直結するから」

 所属企業で実施しているデジタルマーケティング施策が「インターネット広告」と回答した人に対して、「クリエイティブの改善運用・PDCAの実施状況」について聞いたところ、積極的に実施していると回答した人は37.3%。やや実施している(49.3%)、あまり実施していない(13.4%)となり、6割強の企業が積極的にクリエイティブの運用が行えていないことがわかる。

 さらに、「積極的に実施している」と回答した人に対して「インターネット広告のクリエイティブの改善運用・PDCAを行う理由」について聞いたところ、「売上に直結するから」が8割強を占めた。インターネット広告は改善運用を回すことで、売上にダイレクトにつながることから施策の優先順位を上げている企業が多くいることがうかがえる。

インターネット広告クリエイティブの運用ができない理由「制作領域の担当者のスキル不足や人手不足」

 インターネット広告において、クリエイティブの運用を「あまり実施していない」「全く実施していない」と回答した人に対して、「運用・PDCAができていない理由」について聞いたところ、社内で作れる人がいない・不足しているから(66.7%)がもっとも多い結果に。制作領域の担当者のスキル不足や人手不足のために、本来行うべきクリエイティブの運用が行えていないことが推測される。

広告以外の施策はクリエイティブ運用が行えていない企業が増加 スキル不足や制作環境の構築に課題

 所属企業で実施しているデジタルマーケティング施策は「インターネット広告以外」と回答した人に対して、「クリエイティブの改善運用・PDCAの実施状況」について聞いたところ、積極的に実施していると回答した人は37.4%となり、6割強が積極的にクリエイティブの運用が行えていないことがわかった。また、インターネット広告に比べて、「あまり実施していない」「全く実施していない」の割合も高まり、約2割が運用を行えていないことが明らかとなった。

 さらに、「あまり実施していない」「全く実施していない」と回答した人に対して「インターネット広告以外のクリエイティブの改善運用・PDCAを行わない理由」について聞いたところ、改善運用のノウハウがない(26.3%)、次いで、費用を持ち合わせていない(21.1%)が多い結果となった。クリエイティブ運用のためのスキル不足や制作環境が十分に整っていない企業が多いことがうかがえる。

クリエイティブ運用は非注力だが運用の重要性を感じている人が7割強に

 インターネット広告以外の運用を「あまり実施していない」「全く実施していない」と回答した人に対して、「インターネット広告以外のクリエイティブのPDCAの重要性」について聞いたところ、7割強が運用の重要性を感じていることがわかった。クリエイティブの運用の重要性を感じながらも、運用のためのスキルが不足していたり、環境構築が不十分なために本来実施すべき運用が行えていない企業が多くいることが推測できる。

非デザイナーによる制作環境の整備で8割が運用をまわすシステム構築に興味

 「デジタルマーケティング施策において、非デザイナーでも簡単にクリエイティブのPDCAが回せる環境構築・運用への興味関心」について聞いたところ、全体の8割が「興味がある」と回答。制作領域の担当者だけでなく、非制作領域の担当者でもクリエイティブの制作が可能となる環境を整えることで、新規リソースを確保し、定常的なクリエイティブ運用の実施および運用速度の向上を求めている人が多くいることがうかがえる。

調査概要
  • 調査時期:2022年3月3日〜3月7日
  • 調査方法:Fastask(ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
  • 調査対象:デジタルマーケティングを採用していると回答した企業の経営者および役員
  • 調査対象数:108名