マネーフォワードは、デザイン人材育成支援事業の提供を開始した。変化の激しい時代、金融業界においても、ユーザー中心の価値やユーザー体験を創るためのデザイン思考・デザイン人材に注目が集まっている。デザイン人材の育成支援事業は、FintechサービスのUI/UXデザインから開発を一気通貫で支援する同社の専門チーム「Fintech Service Design Center by Money Forward X」が手掛ける。
第1弾として、T&Iイノベーションセンターと協働で、TSUBASAアライアンス参加行(※)向けにワークショップ型の研修を実施した。
※:TSUBASAアライアンスは、盤石な営業基盤を持つ地域トップバンク10行による国内最大規模の広域連携の枠組み。TSUBASAアライアンス参加行(2022年6月現在)は、千葉銀行、第四北越銀行、中国銀行、伊予銀行、東邦銀行、北洋銀行、武蔵野銀行、滋賀銀行、琉球銀行、群馬銀行。
背景
VUCA時代、金融業界においてもさまざまなプレイヤーが台頭、多くのサービスがリリースされ、ユーザーにとって選択肢が多様にある状態。ユーザーに選択され使われ続けるサービスを設計するための手段として、デザインが注目されている。特許庁による「デザイン経営宣言」や、デジタル庁が掲げる政策の一つにも国民目線でのデザインや専門人材の採用が掲げられている。また、メガバンクが行内にデザイン組織を設置しアプリの再設計を主導する事例や、サービス検討時からデザイナーが携わるデジタルバンクの登場など、金融機関などでもデザイン思考・デザイン人材を活用する動きが出ている。
T&Iイノベーションセンター コメント
異業種参入による金融業界の競争激化、サービスのコモディティ化の進展、人口構造の変化(少子高齢化)等、地方銀行を取り巻く環境は厳しさを増しています。加えて、お客さまのニーズ・価値観も多様化しており、地方銀行がこれからも地域のお客さまに選ばれるためには、お客さまの体験や感情を起点に、お客さまに何ができるのかを考え価値提供ができる(≒デザイン思考的アプローチができる)人材の育成が必要だと考えております。そこで、今回、デザイン人材育成にノウハウを有するマネーフォワードと協働でTSUBASAアライアンス参加行向けに研修を実施することにしました。今後も、TSUBASAアライアンス参加行とともに、お客さまに感動いただけるような新たな金融サービスの企画・開発に取り組んでまいります。
デザイン人材の育成支援事業
同社におけるデザイン人材育成のノウハウを活用し、金融機関のデザイン人材育成を支援する。座学だけでなく実務を通して、 UX(User Experience:ユーザー体験)を起点としたサービスづくりの方法、UXデザインにおける主要な能力を体得する。
参加者の声
参加者の研修に対する評価は5点満点中平均4.6点となった。
- より一層、お客さま本意・お客さまが喜んでくださるサービス・商品等の提供をしていきたい
- これまでにはないサービスを生み出せるように今日のプロセスを活かしていきたい
- デザイン思考の極意を学べた
「Fintech Service Design Center by Money Forward X」について
Fintech Service Design Center by Money Forward Xは、当社がサービス開発を通して得たデザインメソッドの提供を目的として立上げた組織。現状を把握するためのリサーチ、仮説検証、共創のためのワークショップなど、同社独自の柔軟なデザインアプローチを通じて、つかいやすく付加価値の高いデザインをスピーディに導き出す。
提供可能なサービス
- 無償実施のワークショップでの要件整理
- ビジネスモデル検討や、サービス戦略の立案支援
- 新しい事業・サービスのコンセプト立案と検証
- ユーザーリサーチによるユーザーニーズやインサイトの抽出
- プロトタイプによる機能コンセプトやUIの検証
- スマートフォンアプリケーションやウェブサイトのUIデザイン
- パートナーの既存プロダクトのUI/UXデザイン改善支援
- ウェブサービスやスマートフォンアプリケーションの開発支援
- デザイン人材育成支援(新たに提供開始)