東急不動産、慶應大との産学連携でリアルとバーチャルを連動させた取り組みを実施

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2023/02/01 17:00

 東急不動産は、竹芝地区において慶應義塾大学との連携のもと、コンテンツとテクノロジーが集積する国際ビジネス拠点の形成を目指したまちづくりを推進している。今回、この取り組みの一環で、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科PoliProと連携し「Social Creation(ソーシャルクリエーション)」の授業において、リアルとバーチャルを連動させた新たな取り組みを実施し、その有用性を実証した。

竹芝地区での取り組みについて

 竹芝地区では、コンテンツとテクノロジーが集積する国際ビジネス拠点の形成を目指して、2015年に50ほどの企業・団体が参加するCiP(Contents innovation Program)協議会を設立し、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD)とも産学連携で活動を展開している。

 一方、竹芝地区ではこれまでも、街全体におけるデジタルツイン活用や東京ポートシティ竹芝・ポートホールにおけるバーチャル空間の作成と活用実証などを行ってきており、今回はKMDの授業との産学連携で、これらのテクノロジー活用を含めた学生によるアイディア提案と、まちづくりにおけるデジタル×コンテンツの実践的な取り組みを行った。

今回の取り組み(リアル×バーチャルの謎解きイベント by KMD Social Creation)

 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科の、社会課題をクリエイティブに解決する「Social Creation(ソーシャルクリエーション)」の授業においては、竹芝地区でのスマートシティ推進などにおける課題解決に向け、これまで検討してきた3D都市モデルやVR空間の新たな活用可能性など、複数の提案があった。

 そのなかでもとくに優秀な提案として、東京ポートシティ竹芝のホールのバーチャル空間を活用したアイディアとして「リアル×バーチャルの謎解きイベント」の提案などを採択し、竹芝地区におけるイベント時に実施した。

 親子などグループでの参加者が、リアルの会場側とバーチャル空間側とに分かれ、双方の空間における個別のヒントを通信で伝え合いながら謎を解いていくというもので、リアル空間と、それと同じ構成のバーチャル空間(デジタルツイン空間)が双方に連動した体験として、リアル、バーチャルいずれかだけでは体験できない、両方を連動させるという新たな体験価値の創出を実証することができたという。 今回リアル空間のみでもなく、またバーチャル空間のみでもない両方を連動させるという体験価値の高さを実証することができた。

「リアル×バーチャルの謎解きイベント」の実施概要
  1. 参加者は家族でチーム参加し、リアル空間とバーチャル空間に分かれて一つの謎解きゲームに挑戦。
  2. バーチャル側は、ヘッドマウンドディスプレイでリアル会場(竹芝のポートホール)を 3D モデリングで複製したデジタルツインのバーチャル空間に入り込み、リアル側とネットワーク通信で協力する。
  3. 実際のイベント会場に隠されたヒントとバーチャル上のヒントを組み合わせ、謎を解いていく。