TOPPANホールディングス、在日カナダ大使館CTAとデジタル技術のR&Dに関する連携を開始

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
2023/12/05 06:30

 TOPPAN ホールディングスは、在日カナダ大使館TCS(Trade Commissioner Service:商務部)のCTA(Canadian Technology Accelerator)と、デジタル技術のR&Dに関する連携を開始した。TOPPANホールディングスはCTAによるカナダスタートアップ支援プログラムを通じ、デジタル技術活用の新しい表現コンテンツ制作や空間演出領域などを中心に、カナダ企業と共創していく。

背景

 デジタルコンテンツに関する技術革新が進み、昨今ではバーチャルとリアルを融合することで、映像だけでなく音や匂い、気温など五感に訴える豊かな表現が可能となり、プロジェクションマッピングやLEDウォールなどを使ったさまざまなデジタルコンテンツが世界中で注目されている。

 このような中、カナダ連邦政府はカナダ国内テクノロジー企業の国際市場における成長支援を目的としたCTAプログラム(※)を2013年より世界に展開し、アジアでは日本・シンガポール・インド・香港・台湾の5拠点で現地企業とカナダ企業の技術・共創連携を支援している。さらに、ケベック州モントリオールには、パブリックアートや空間演出分野などに強みを持つクリエイティブスタジオが多くあり、そこでつくられるデジタルコンテンツはメッセージ性やストーリー性などの表現分野で高い評価を受けている。また、AIや量子分野における世界最先端のテクノロジー企業だけでなく、映画やゲームなど、さまざまな領域でのクリエイティブな表現力を持つ企業が集結している。

 一方、TOPPAN グループでは、「Digital & Sustainable Transformation」により、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、事業ポートフォリオの変革を進めている。なかでも、グループ全体のDX事業戦略を推進するTOPPAN デジタルは、デジタル技術を活用し、新たな事業領域の創出を目指している。たとえば、ディスプレイやプリンタ、印刷機で使われる基本的な色や色域の差異を、統一して表現する技術(カラーマネジメントシステム : CMS)を活用し、医療分野や文化財アーカイブ、VRコンテンツにおいて正確な色再現を可能にしている。さらに、最先端技術を取り込み、新規事業のタネをつくる試行・実験の場、TOPPAN DIGITAL SANDBOXを整備し、デジタル技術を利活用する新事業開発を推進している。

 今回、TOPPAN ホールディングスは、在日カナダ大使館TCSのCTAプログラムを活用し、デジタル技術のR&Dに関する包括的な連携を開始し、デジタル技術活用の新しい表現コンテンツ制作や空間演出領域などを中心に、カナダ企業と共創していく。

包括連携の概要

連携項目

  • デジタル技術活用のコンテンツ制作や空間演出、デジタルツイン技術活用のクリエイティブ分野への応用など、新たな表現の追求探索連携
  • CTAプログラムの日本開催における、カナダ企業とTOPPANグループによる共創に向けた相互プレゼンテーションなどの連携
  • 具体的なPoCプロジェクトを通じたR&D人財との中長期的連携

実施期間

2023年11月1日~2025年3月31日

今後の予定

 デジタルクリエティブ分野を中心とするカナダ企業との連携により、新しいコンテンツ制作やデジタル技術を組み合わせた空間演出・インスタレーション、体験づくりをおこない、豊かな社会の実現を目指す。

※:CTAプログラムカナダ連邦政府グローバル連携省の注力プログラムのひとつ。1,100社のカナダスタートアップを支援し、総額7.5億カナダドルの資本調達、1,100件以上に及ぶカナダと海外企業とのパートナーシップを創出している。カナダの厳選されたテック系スタートアップを対象とし日本進出・事業拡大を支援している。