AnyMind Group、新たに生成AI技術やLLMを活用したアプリケーション開発推進組織「AI App Studio」新設

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2024/11/27 14:00

 AnyMind Group(エニーマインドグループ)は、生成AI技術と大規模言語モデル(LLM)を活用したアプリケーション開発を推進する組織「AI App Studio」を新設した。同組織では、最新のAI技術を取り入れ、自社プラットフォームを通じて、さまざまなブランド企業の課題解決を支援する。

 「AI App Studio」ではAI分野の最新技術を取り入れ、同社が提供する独自プラットフォームを通じて、さまざまなブランド企業の課題解決に生成AI技術やLLMを活用した支援を行い、AI分野におけるグローバル規模での提供価値の最大化を目指す。

 なお、2023年12月に発足した研究開発チーム「AI Lab」は、本組織と統合した。同社は、東京(日本)、バンコク(タイ)、バンガロール(インド)、ホーチミン(ベトナム)に加え、2024年の9月に新設した杭州(中国)を含む5ヵ国に開発拠点を有しており、AIの研究開発を積極的に推進していく。

背景

 同社はこれまで、ブランド企業、パブリッシャー、クリエイター向けに11つの独自プラットフォームを提供し、データドリブンな施策の提案と実装を行ってきた。同社が注力する東南アジア地域は、生成AIの活用が特に盛んなエリアです。日本、台湾、シンガポールなどの先進国と比較しても普及率が30%以上高く、AI領域において最も注目される市場のひとつ。

 同社は、2023年にAIに関する研究開発チーム「AI Lab」を立ち上げ、2024年には既存の自社プラットフォームに生成AIを搭載するとともに、データ&AI統合活用プラットフォーム「AnyAI」とAIライブコマースプラットフォーム「AnyLive」を開発した。

 AnyAIは、マーケティング領域からEC領域まで多種にまたがるデータを統合し活用を促進するAIプラットフォーム。ブランド企業は、広告配信ツールやECプラットフォームに分散しているデータと、自社内のローカルデータを、高いセキュリティレベルで統合できる。これにより、LLMを通じた高度な分析が可能です。LLMやRAG(Retrieval-Augmented Generation)の技術を活用し、統合されたデータを組み合わせることで、事実にもとづいた回答を実現する。

 AnyLiveは、アジアを中心に主要な販売チャネルに成長しつつあるライブコマースを支援するAIプラットフォーム。低コスト・長時間の配信を可能とするAIライブ機能では、撮影された素材に基づいたアバターを作成する。また、LLMによる配信台本の自動生成と改良・Text-To-Speech技術による視聴者からのコメントへの応答などを実現している。AnyLiveはサービス開始から2ヵ月で、すでに飲料水・スキンケアブランド「evian」など複数のグローバル企業で活用されている。

 また、社内業務においてもAIを積極的に活用し、業務効率化に取り組んでいる。日本のインフルエンサー事業部においては、業務の一部をLLMによって自動化しており、作業効率が最大3倍となるなどの成果をあげている。これらの実用化の取り組みをさらに強化し、ブランド企業にさらなる付加価値を提供するため、新たに「AI App Studio」を新設した。

おもな取り組み内容

外部有識者との連携

東京大学の山崎俊彦教授と技術アドバイザーとして連携し、生成AI技術に関するディスカッションを行いながら、知見を活かしたプラットフォーム開発を推進。今後もグローバル市場のデータを活用し、データドリブンなAIアプリケーションの開発を加速させる。

AIプラットフォームを提供するパートナー企業との連携

2024年7月からはGoogle Cloud生成AIパートナーエコシステムに参加。各国のニーズに応じたAIソリューションを提供するため、AIプラットフォーム提供を行うパートナー企業との連携を強化し、グローバル展開を推進する。

カンファレンスの主催・開催

生成AIやLLMを活用するパートナー企業を招き、最新動向からAI活用事例を共有するカンファレンスを開催予定。生成AIの新たな可能性を探るネットワーキングの場を提供する。

組織の位置づけ

 AI App Studioは、ブランド企業向けソリューションの各ビジネス組織と連携して、AIアプリケーションの開発提供と自社プラットフォームのAI活用による機能強化を行う。