Sansanがデジタル名刺ソリューションの提供開始 名刺を“届ける”サービスへ領域拡大、渡す名刺の価値を最大化

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2025/05/28 06:30

 Sansan株式会社は、営業DXサービス「Sansan」において、「デジタル名刺ソリューション」の提供を開始を発表。創業以来、受け取った名刺の管理・活用を軸に市場を開拓してきたSansanが、名刺交換のありかたを変える新たなソリューションの提供を通じて事業領域を拡大し、営業DXの進化を加速させる。

 業務のデジタル化が進むなかでも、ビジネスの出会いにおいて欠かせない名刺は依然として紙が主流。しかし、紙だけでの名刺交換には、紛失や破棄によって渡した名刺が十分に活用されないといった課題がある。デジタル名刺ソリューションは、デジタルデータで作成された名刺を、相手に確実に届ける新たなソリューション。受け取った紙の名刺をSansanに登録することで、相手にデジタル名刺が自動送付される「デジタル名刺メール」と、紙もデジタル名刺もSansan上で作成・管理できる「デジタル名刺メーカー」を搭載している。これまでの業務フローを変えることなく、確実に相手の手元に名刺情報を残せる仕組みを構築することで、ビジネスにおける機会損失を防ぎ、出会いが成果につながる環境づくりを後押しする。

機能開発の背景

 名刺は、ビジネスにおける出会いの場で今なお欠かせないツール。とくに営業活動において商談時に交換される名刺は、企業のビジネスを拡大する上で重要な役割を担っている。しかし、名刺はいまだに紙が主流であり、名刺忘れや名刺切れ、交換後の管理の煩雑さなど、渡す側・受け取る側の双方にとって課題が残っている。同社の調査では、名刺を受け取る機会がとくに多い買い手の約6割が、受け取った名刺を「すぐに使える状態で管理できていない」と回答しており、渡した名刺の半数が活用されていない実態が判明した。

 このようななかで、社外の連絡先をどのように探すかアンケート調査したところ、約7割が「メールボックス」と回答している。しかし、名刺を渡す機会が多い営業担当者への調査では、日常的にフォローメールを送る人は4人に1人にとどまり、相手の元には「名刺もない」「メールもない」という状態が生まれていることが明らかになった。名刺交換から半年以上後に、再びビジネスに発展するケースも多いなか、名刺交換した相手がいざ連絡しようと思っても、連絡先にたどりつけないという機会損失が発生している。

 こうした課題を解決し、社員が渡す名刺の価値を最大化することで機会損失を防ぎ、企業の収益最大化を後押しするため今回の新ソリューションを開発した。

機能概要

 デジタル名刺は、はじめからデジタルで作成された名刺で、企業名や氏名、連絡先など一般的な紙の名刺と同様の情報が含まれている。デジタル名刺ソリューションは、紙の名刺と併用してデジタル名刺を活用することで、自分の名刺情報を確実に相手に届けることができるよう、以下ふたつの機能を備えている。

デジタル名刺メール

名刺交換で受け取った紙の名刺をSansanでスキャンするだけで、相手のメールアドレス宛に自身のデジタル名刺が翌日自動送付される機能。返信もメール本文内のボタンで容易におこなえるため、メールアドレス入力の手間や打ち間違いを抑えられる。

デジタル名刺メールには、企業名や氏名、連絡先といった紙名刺と同様の情報が掲載されており、メールマガジンのように情報量が多すぎることもなく、受信者にとって負担が少ないため、削除されるリスクを軽減している。受け取った相手は、デジタル名刺メール上の「メールで連絡する」というボタンを押すだけで返信できるため、紙の名刺を見ながらメールアドレスを手入力する必要もなくなり、打ち間違えといった負担を軽減する。

デジタル名刺メーカー

デジタル名刺メーカーは、社員1人ひとりに対して常に最新のデジタル名刺を作成・支給できる機能。

自社の名刺デザインテンプレートをSansanに登録し、氏名・肩書き・連絡先といった情報を入力するだけで、名刺データが作成される。作成した名刺データは、デジタル名刺として活用できるほか、紙の名刺として印刷発注も可能。情報の登録や更新は管理画面で手入力できるほか、CSVで一括登録も可能なため、組織変更や役職変更といった情報の更新も容易に行える。すべての名刺情報をSansan上で一元管理できるようになるため、管理・発注の手間が増えることなく、紙とデジタル名刺の双方を活用することが可能。

また生成されたデジタル名刺は、Sansanのスマートフォンアプリから二次元コードでも表示できる。名刺交換の場で読み取ってもらうことで、相手のSansanや、スマートフォンの電話帳に直接連絡先を登録してもらうことも可能。