Z世代向けクリエイティブカンパニーFiomが運営するシンクタンク「Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所))は、最新調査研究レポート『企業が「Z世代の笑い」をどうマーケティングに活かすか?』を発表した。

レポートでは、Z世代にとって魅力的なコンテンツや広告表現の在り方を分析。Z世代がもっとも惹かれる投稿は、「ありのままの自分をさらけ出している投稿」であり、理想像を押し出すコンテンツよりも共感や親近感を得やすいことがわかった。たとえば、「毎朝5時起きで朝活(ドヤ)」という理想的なメッセージより、「朝?ギリギリまで寝てる。まあでも生きてるからヨシ。」といった現実的な内容に、85%が「自分っぽい」と共感すると回答している。

調査では、Z世代に響くマーケティング手法として、「自虐×共感」を組み合わせたアプローチが有効と示された。具体例として、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の「その程度の機能ならドンキで十分だ!」という広告が挙げられている。理想像を押し付けず、現実的な価値を面白おかしく伝えることで、ターゲットに訴求している点が特徴だ。

企業が実践すべきマーケティング施策として、SNSでの砕けた口調や少しネガティブな発言による「ギャップ」の活用、体験型キャンペーンやハッシュタグイベントの導入が挙げられた。特に「あなたの怠惰度は何パーセント?診断」や「#先延ばしぐせあるある」ハッシュタグイベントなど、共感や「ネタ」にしやすい企画が拡散のカギになるとされる。


ただし、実施にあたっては、企業イメージを逸脱しないこと、炎上リスクを考慮したワード選択、商品やターゲットから乖離しない内容作りが必要と指摘されている。

レポートの詳細や事例解説、炎上防止に向けたガイドラインはZ-SOZOKENの公式サイトで無料ダウンロードできる。
調査概要
- 調査期間:2025年5月~6月
- 調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
- 有効回答数:n=453
- 調査方法:インターネットアンケート