GMOインターネットグループ、生成AI業務活用率が95%に到達 複数AIサービス利用も拡大

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2025/10/02 05:00

 GMOインターネットグループは、グループの国内パートナーを対象に四半期ごとに実施している生成AI活用に関する定点調査の最新結果を発表した。

 今回の調査では、国内パートナーの業務における生成AIの活用率が95.0%に達したことが明らかとなった。これは前回調査から0.9ポイント増で、グループにおける生成AIの浸透が着実に進んでいる。生成AIを業務に活用している従業員のうち、73.6%が「ほぼ毎日」生成AIを利用していると回答。「週1回以上」の利用は9割を超えた(93.1%)。さらに、複数のAIサービスを併用している利用者は80.0%にのぼり、1年前の54.2%から約1.5倍に増加した。有料AIサービスの契約率は73.5%と大幅に増えており、これは「GMO AIブースト支援金」の導入が利用率向上に寄与していると考えられる。

 生成AI導入によるグループ全体の月間業務削減時間は約25.1万時間(前回調査差+約2.7万時間)に達し、これは1,572人分の労働力に相当する。1人あたりの業務削減時間も約43.2時間(前回調査差+約4.8時間)となり、業務効率化の実感が広がっている。

 エンジニアの業務現場では、RPAやExcelなどを用いた自動化やGitHub CopilotなどIDE支援ツールによる生成AIコーディング率が88.0%に。Gemini CLIやClaude Codeなど「AIコーディングエージェント」を利用した「バイブコーディング」の実践は30.2%にとどまるが、すでに試した経験を含めると60.4%のエンジニアが経験済みであった。バイブコーディングの活用は拡大傾向にあるが、セキュリティや品質担保の面で慎重な導入が求められている。

 また、AIを利用するなかで、「最終調整や意思決定は人間が担うべき」といった意見が多く、AIは「たたき台・変換・要約・アイディア出し」などの補助的役割と位置付けた業務推進が推奨されている。さらに、活用が進むなかで、以前は生成AIを活用する「量」が重視されていたが、直近では生成AIの活用法を理解し適切な業務に利用する「質」の部分を追求できる人が使いこなせる人の条件とされ、用途・モデルごとに複数AIを効果的に使い分けられる人材が、今後活用リーダーとなる傾向が強まっている。

調査概要
  • 調査期間:2025年9月8日(月)~9月12日(金)
  • 調査対象:GMOインターネットグループの国内パートナー(正社員、契約社員、アルバイト、派遣社員、業務委託)
  • 回答者数:6,368人(有効回答5,157人)