サムライインキュベート、新VI導入と行動指針を刷新 クリエイティブディレクションは佐藤可士和氏

  • X
  • Facebook
  • note
  • hatena
  • Pocket
2019/07/02 11:30

 創業期のスタートアップから投資・インキュベーションを行うサムライインキュベートは、VISION「全人類がそれぞれの幸福で満たされる世界に」を目指し、より一層のブランディング強化と、日本・イスラエル・アフリカ拠点全体での一体感や機動力を高めるため、子会社も含めた同社グループ全体で新VI(ヴィジュアル・アイデンティティ)の導入、および行動指針の刷新を行う。

 同時に、東京都港区六本木一丁目エリアに社屋を移転し、「 SAMURAI HOUSE - INCUBATION - 」を開設。これらすべてのクリエイティブディレクションには、SAMURAIの佐藤可士和氏を迎えた。

 コーポレートサイト、名刺や封筒などのリニューアルを行い、順次グローバル全体で統一的な事業活動を展開していく。

佐藤可士和氏(SAMURAI)によるデザインコンセプト

サムライインキュベートのロゴ、行動指針、そして空間のクリエイションは、すべて日本ならではの削ぎ落とされた潔い美意識で統一。まず行動指針を改めて整理し、「志勇礼誠」という言葉を創出し、ロゴマークはその四文字を限りなく削ぎ落として抽象化したデザインとしている。四つの正方形が規則正しく並ぶ姿は、これからの新しい事業構築の礎となる不動の安定感を表し、コーポレートカラーをあえて「スミ」にすることで、さまざまな新しい色の事業を生むサポートをする意志を表明している。

新オフィスは、シードステージからの事業支援を行い、新しいビジネスを生み出していく場はなるべく「無」であるべきだと考え、高層ビルの立ち並ぶ六本木一丁目の街の中に建つ三階建ての既存建物一棟のさまざまな付属物を取り除き、建物の生まれたての状態にできるだけ近づけることを空間全体のコンセプトとしている。

とくに2階は武道の「道場」からインスピレーションを得て、イベント・セミナー・コワーキングスペースと用途によってその姿を変え、さまざまなトライを行うことのできる、サムライインキュベートを象徴する多機能な場所である。上質な巾広の板は、日本間のように靴を脱いで利用することで、日常の中の非日常を作ることができ、正面の真っ白な一枚の壁は、「無から有を生み出す」象徴として凛とした強いメッセージを放っている、この場の大切なアイコンとして存在するもの。そのほかの空間も、スピーディーにフットワークよく活動を続ける会社の拠点として、間仕切りのない一体化した空間に、木・ステンレス・布・ガラスに限定した「素」の素材でミニマルな要素を丁寧に配置することで、軽やかでシンプルな佇まいの空間を目指してデザインした。

新・コーポレートロゴ
新・コーポレートロゴ

新・行動指針

志勇礼誠(しゆうれいせい)

遥かに高い志をもち、世のためになることへ勇ましく率先して取り組み、あらゆる人に礼を尽くし、一点の曇りもない誠の気持ちで最後まで成し遂げる。

移転の経緯と新社屋について

同社が培ってきた事業の「創業期のスタートアップや起業家の投資・インキュベーション支援」と「大企業の事業創造等イノベーション支援」において、コア・コンピタンスのひとつである「COLLABORATIVE:垣根を超えて横断的な価値創造を続ける」をさらに加速するため、大企業、ベンチャーキャピタルを含む投資家や起業家、スタートアップが行き交い集まる場であり、四方からアクセスもしやすい六本木一丁目に移転することとなった。

今回のオフィス開設にあたっては、森ビル協力のもと、既存建物一棟全体のリニューアル工事を実施し、新VIと一貫性のある佐藤可士和氏ディレクションのデザインを採用。常に先端で新しいことを創造する「First Mover」であることを常に意識している同社の想いを随所に込め、コンセプトを具現化したオフィスが完成した。

佐藤 可士和氏コメント

今回、サムライインキュベートのビジョンに深く共感し、新VIの構築と社屋移転プロジェクトのクリエイティブディレクションを担当させていただきました。世界に向けて、より一層クリアにサムライインキュベートの信念が伝わり、「全人類がそれぞれの幸福で満たされる世界に」を実現できるよう、今後益々の活躍を期待したいと思っております。

 今後、SAMURAI HOUSE - INCUBATION - では、同社事業の核でもある「インキュベーション」を軸に、創業期スタートアップへの投資・成長支援や資金調達の場、大企業からイノベーションを加速するためのワークやイベントの場、さらに大企業・投資家・スタートアップのコラボレーションを起こす場として、執務スペースとしての利用に止まらない活動をしていく。