デスクという箱庭を通して見る、自分の価値観が反映された道具たち――事業デザイナー・スワンさん

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2022/04/04 08:00

 コロナ禍によってリモートワークが珍しいものではなくなった昨今、とくにクリエイターだからこそ避けてはとおれないのが、「自宅の作業環境づくり」ではないでしょうか。本連載では、そんなリモート業務に欠かせないデスク周りのアイテムをクリエイターが自ら紹介。初回を担当するのは、事業デザイナーのスワンさんです。

 デスクというものに齧り付いて、はや9年もの月日が過ぎようとしていた。

 デスクといえばパソコン仕事をする人にとっての究極の箱庭であり、自分の全パフォーマンスを発揮するための舞台でもある。ガジェットはもちろん、配置や配線など考えようと思えば侑に週末時間がすっかり溶けていく、まるでエンディングのないやり込みゲームのようなものに思えた。そしてそれは同時に、社会人になってどうにかこうにか目の前の仕事に必死になって食らいついてきた軌跡のような、はたまた傷跡のようなものでもあった。

 そんなわたしのデスクは「4畳半」という細やかなテーマを掲げ、日々試行錯誤を繰り返してきた。もちろん、言葉通りの4畳半のスペースが与えられているわけではない。それはわたしにとって「手が届く範囲」に「物が美しく勝手よく配置されている」ということを、できる限り極限まで目指した状態を指している。

 そんなわたしのデスク周りを彩るアイテムたちについて、今日は少しお話をさせていただければと思う。

旅の果てに出会う、27インチ 4Kディスプレイ

 まずデスクの主役といえば「外部ディスプレイ」を想起される方も多いだろう。今現在、わたしが利用しているのはDell U2720QMという4K画質にIPSパネルを搭載した27インチの外部ディスプレイである。約半年ほど前に血眼でネットの海を彷徨い、迷走し続けたわたしが最終的に出会ったのがこのDell U2720QMであった。

 デザインという職業柄、どうしてもディスプレイにはこだわらざるを得ない。作業するための一定の大画面はもちろん、ウェブや紙物のデザインをする場合には色の再現度も重要となるため「4K以上」「IPSパネル」という機能面に加え、やはり見た目も譲れないというなんともワガママな要望と向き合うことになるから、捜索が毎回難航するのは必至だ。

 またこのディスプレイはType-C 1本で90Wという高出力な電源供給と、外部ディスプレイへの映像出力を同時にこなしてくれる働き者だ。この電源供給と表示を兼ねるオールインワンスタイルはディスプレイ業界に一般的に普及したように思っていたが、いざディスプレイ探しの旅に出てみると4K/IPSパネルという縛りもあってか意外にも選択肢が少ない。そんな数少ない候補の中で必死に選びぬいた、シンプルなデザインもお気に入りだ。

 さらにオールインワンな配線に加え、個人的にかなり気に入っているのが左サイドについている拡張端子だ。

 このディスプレイには左側にType-C、Type-Aの2タイプのUSB端子を兼ね備えており、外部のハブ機器を付けなくても気軽に抜き差しができる。普通はディスプレイの裏側に拡張端子が用意されていることが多いが、頻繁に抜き差ししたい用途には非常に手間になる。まだ端子がすべてType-Cに統一することが難しい過渡期に、このマルチな手軽さがやみつきになっている。

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