表現の最適解を見つけるために「ターゲットの感情を具体的に考える」
次のステップとして重要なのが「ターゲットの感情の深堀り」です。「少しやんちゃな見た目だけれど、誠実で真面目なキャラクター」をクリエイティブで制作するとした場合、このキャラクターにはどのようなターゲットが惹かれるのでしょう。ここでシンプルに「やんちゃなビジュアルが好きな人」、「見た目と内面のギャップに魅力を感じる人」と結論づけてしまうと、キャラクターの魅力をしっかりと伝えるクリエイティブの制作は難しいかもしれません。
重要なのは、ターゲットの感情の変化まで考えること。気持ちの変化をより具体的にイメージすることで、クリエイティブの構成やそこに入れるべき要素が明確になります。「少しやんちゃな見た目だけれど、誠実で真面目なキャラクター」のギャップに惹かれるユーザーの気持ちを深掘りして考えていくと、次のようになります。
ステップ1とステップ2にあるようにユーザーの感情の流れを整理すると、「冒頭はキャラクターのビジュアルで興味を引き付ける」、「その後に真面目さや誠実な性格が伝わるシーンやセリフ、ビジュアルを補完するテキストを入れる」と良いのではないでしょうか。
このようにユーザーの気持ちの動きを明確にすることで、効率よく素材を選定することも可能です。そのための具体的な手順は次のとおりです。
- ユーザーの感情の流れを考える
- キャラクターのビジュアルが人気の素材を選定(ソーシャルリスニングからピックアップすると良い)
- セリフ、素材、プロフィールなどギャップを伝える要素を選定(ソーシャルリスニングから人気のセリフなどをピックアップ)
- ユーザーの感情の流れに沿って、構成を考案
このように目的をもって素材をえらぶことで、無数にあるクリエイティブ素材の中からなんとなくで選ぶ必要がなくなり、工数削減と効果のよいクリエイティブの創出につなげることが可能です。
キャラクターの深堀りを効果的に行う方法
では、キャラクターのギャップやターゲットの感情を深堀りするためには何が必要なのでしょうか。ここでもっとも効果的なのは、「ソーシャルリスニングを徹底的に行うこと」だと考えています。
SNSの普及により、「このキャラクターのここに惹かれた」、「このセリフでこんな感情になった」などの生の声がYouTubeやTwitterなどに多数投稿されるようになりました。ソーシャルリスニングを行う際には、キャラ名と「セリフ」「好き」「ツンデレ」(などのギャップを示す単語)を一緒に検索すると、人気のセリフやシーンなどが画面スクショと一緒に投稿されているケースも多いので、効率的に調べることができるでしょう。
まとめ
キャラクター訴求のクリエイティブをより魅力的に制作するポイントについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。
今回は「キャラクター」に焦点を当てましたが、
- ターゲットにとってプラスとマイナスのギャップを意識する
- ターゲットの感情の変化を具体的に考える
- コンテンツの良さをソーシャルリスニングで分析する
という3つのポイントはほかの商材にも転用することができると思います。ぜひこれらを参考に、クリエイティブ制作を行ってみてはいかがでしょうか。