2023年から収益化する計画を発表したShorts、ふたつのポイント
YouTubeはShortsの収益化計画を2022年9月の公式ブログにて明らかにした。
この発表におけるポイントはふたつ。ひとつはShortsクリエイターの収益化基準が明確になった点、もうひとつはShortsに広告が配信され、その広告収益がクリエイターに分配される仕組みが導入されることだ。2023年はじめに導入されるこの新しい仕組みは、TikTokやReelなどでは見られないもので、クリエイターのShorts利用を促すものだ。
まず、ひとつめのポイントに挙げた、Shortsクリエイターにおける収益化基準の明確化について細かくみていこう。
YouTubeで収益化するには、YouTubeパートナープログラム(YPP)に申請し承認される必要があるが、申請するためにはふたつの基準をクリアしなければならない。ひとつはチャンネル登録者1,000人以上、2点めは過去12ヵ月間の動画視聴時間が4,000時間以上というものだ。
Shortsクリエイターにとって問題となるのは、ふたつめの視聴時間。この「4,000時間」は、Shortsではない通常の動画による視聴時間のことで、Shorts動画がいくら視聴されても申請基準としてカウントされないのだ。Shorts動画は一般的に通常動画に比べ視聴数が多くなり、露出が増えることで登録者も増えやすいといわれている。このため登録者1,000人は比較的容易に超えることができる。しかし、Shorts動画だけでは4,000時間の条件を満たすことは現実的には不可能であり、通常の動画を織り交ぜたチャンネル運営が求められる。
今回の発表では、ShortsクリエイターがShorts動画のみで申請基準を満たせる条件が明らかにされた。それは、登録者1,000人以上と過去90日のShorts動画再生回数が1,000万回以上というもの。この条件を満たしYPPに認証されることで、広告収益を得ることが可能となるのだ。