国内事業会社によるWeb3プラットフォームの整備
2022年11月にNTTドコモがとアクセンチュアと連携し、Web3領域に6,000億円規模の投資を行うと発表しました。
ここから数年で、さまざまなサービスのローンチや、開発とテストを繰り返しつつ、2025年ごろにはブロックチェーンをベースにしたエンタメコンテンツの一般向けプラットフォーム提供はかなり整っていくと想定されます。
また、NTTドコモが参入を発表したことにより、ほかの大手企業も追随する動きもあることが考えられるため、最終的に国内のWeb3市場への投資額は1兆ほどの規模になる可能性があるでしょう。
Web3グローバル市場の観点でみると、2024年ごろにはビットコイン半減期(急激なインフレを抑えるためにビットコインの発行量を制限するための仕組み)がくるはずです。2020年から2021年ごろにあった前回の半減期終了後に、Web3市場では暗号資産やNFTが大きな盛り上がりをみせました。今回の半減期でも、2024年から2025年ごろにWeb3領域で大きな動きがあると予測しています。
NFTコンテンツも多様化し大ヒットゲームも登場か
NFTはというと、2025年に向けてどんどん多様化していくのではないでしょうか。NFTの価値を最初に世界に知らしめたクリプト・アートは存在し続けると思いますし、既存のクリプト・アーティストに加えて現代アートの世界からの参入や、新しいアートの手法も生み出されるはずです。
コレクションすることを楽しむNFTで、一般的に100〜10,000個ほどの統一性のあるデザインを用いたNFTシリーズを指す「コレクタブルNFT」はコレクション性の高さから取引自体も活発で値動きの変動があるので投資性が高く人気のコンテンツです。ただ、今後もPFP(SNS等のプロフィール画像として活用されるプロフィールピクチャー用途のNFT)として設定できるという価値のみで価格を維持できるのかは疑問が残るところです。
現状ではTwitter上でPFPを自分のプロフィールに設定できますが、今後InstagramやTikTokなどほかのプラットフォームでも設定できるようになれば、市場が拡大していく可能性もあるでしょう。
一方「Azuki(アズキ)」では、物理的なグッズであるスケートボードにPBTというトークンを付与するという、PFP以外の新たな取り組みを発表、オークションで販売しました。物理的なグッズとNFTデジタルコンテンツがシームレスに連携していく事例は、今後も増えると考えています。
ブロックチェーン・ゲーム領域では、この数年で『Axie Infinity(アクシーインフィニティ)』や『STEPN(ステップン)』のように大きく流行したゲームが存在します。ブロックチェーンゲームは、遊びながら稼ぐ(Play to Earn)ことができる点が大きな特徴です。稼ぐためのトークン設計が非常に難しいため、今のところ継続的に人気を維持しているゲームはありませんが、おそらく2025年までには、ゲームとしてのおもしろさとPlay to Earnのバランスをとったブロックチェーンゲームが、必ずひとつは大ヒットしていることでしょう。