iOS 17の新機能は、生活に寄り添った“パーソナライズ化”がおもしろい

iOS 17の新機能は、生活に寄り添った“パーソナライズ化”がおもしろい
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 デジタルプロダクション「factory4」でアプリやAI、さまざまなIoT・DXプロジェクトのUIUXデザインを手がける新谷友樹さんが、UIやUXにまつわるトピックについて解説する本連載。今回は先日発表された「iOS 17の新機能」についてです。

 こんにちは!株式会社Cosmowayが組織するデジタルプロダクション「factory4」のUIUXデザイナー新谷です。

 今回は、先日発表された今秋に登場予定のApple「iOS17」について掘り下げたいと思います。毎回iOSの新バージョンでは大きな驚きや実用性が高い機能が実装されますが、今回もたくさんの新機能やアップデートが発表されました。その中からユーザー体験に大きく影響するものをピックアップ。いくつかの新機能とあわせてみていきましょう。

 なお、本記事は7月13日にリリースされた「iOS17 パブリックベータ版」の段階をもとに執筆していますので、今後仕様が変更になる可能性があることご承知おきください。

出典:iOS 17プレビュー
出典:iOS 17プレビュー

 まず、iOS 17の対応機種から確認していきます。

 iOS 16までサポートされていたiPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plusはサポート対象外となりました。iPadOS 17は、iPad Pro(第1世代)、iPad(第5世代)、iPad Air(第2世代)以前のモデルはすべて非対応となっており、昨年に比べてサポート基準が高くなっている印象です。このことはTwitterなどのSNSでも話題となっていましたね。重大なセキュリティアップデートを除いてアップデートは提供されないため、新機種への買い替えを検討する必要があるでしょう。

日々の生活に密着した新機能

 早速、新機能をチェックしていきましょう。さまざまな機能が追加されていますが、その中からとくに、生活に密着していておもしろいと感じた機能をピックアップしました。また、Appleの公式サイトにプレビュー版も掲載されていますので、こちらもあわせてご覧いただくと理解が深められるかと思います。

 Apple公式の「いつもの毎日をアップグレード」というキャッチコピーにあるように、革新的な機能へフォーカスするのではなく、日々の「電話する」「メッセージを送る」など生活に寄り添った機能アップデートが多い印象です。「Vision Pro」に注力して、マイナーアップデートにとどまったという見かたもできるかもしれませんが、個人的にはおもしろいアップデートだと感じています。

「連絡先ポスター」でパーソナリティを表現

 まず紹介するのは「連絡先ポスター」。この機能は、お気に入りの写真やミー文字を使って自分自身のポスターを作って電話の相手に表示するもの。そのビジュアルは、美しい名刺のようです。ポスターは連絡先カードの一部となり、ユーザーが誰かに連絡したり共有する時に相手に表示され、自分自身をビジュアルで表現する新しい方法となります。

出典:iOS 17プレビュー
出典:iOS 17プレビュー

 カスタマイズしながらパーソナリティを伝えたり、新機能の「NameDrop」で連絡先交換時も表示されるため、初対面の人に自分を印象づける際にも役立つのではないでしょうか。ポスター設定が完了後、選択した連絡先の写真とパーソナライズされたポスターが、一致する電話番号またはApple IDを持つ人に表示されるようになります。

 ビジュアルを使いわけることで、インパクトのある顔写真付き名刺のような役割を果たし、コミュニケーションのきっかけケやアクセントになる機能です。これらは必ずしも必要な機能とは言えないかもしれませんが、本来の「連絡する」という電話の役割が日々の生活に溶け込んだおもしろい機能だと思います。

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