GALLERY B「歌と感情」 YOASOBIやTHE YELLOW MONKEYの映像も
そして次のエリアはGALLERYB「歌と感情」。巨大な高精細LEDディスプレイが壁全面に広がり、まさにライブ会場におけるステージのような空間。映像と連続してライティングや音響がつながって表現されているため、単なる映像表現ではなく「拡張現実」として機能させていることに感動する。
下記作品が順を追って公開されており、どこから見始めても好きなタイミングまで観続けることができる。すべてをひと回しすると40分程度。この長さも集中するにはちょうど良い。
- TM NETWORK 『Get Wild』
- YOASOBI 『舞台に立って』
- THE YELLOW MONKEY 『SPARK』
- 角野隼斗 『Nocturne Ⅱ - After Dawn』
- naevis(ナイビス) 『Done』
- UVERworld 『Touch off』
基本的にはライブ映像と再編集、またはこの空間の表現に最適化されたMVが流れ、どれも強い没入感と感動を得ることができるが、とくに私がこの空間の力を最大限に活用していると感じたのはUVERworld『Touch off』とnaevis(ナイビス)『Done』だ。もともとこの空間を活用することを前提に作られたのではないかと思わせるほどライブ映像とマッチしており、大胆に映像を活用している点も特徴的だ。詳細はぜひ、皆さんにも体験していただきたい。
(個人的にはTM NETWORKの『Get Wild』、THE YELLOW MONKEY『SPARK』が大好きなため、取材を忘れて没入しきってしまった……。反省)
GALLERY C「未来への実践」 ベースは「水曜日のカンパネラ」の世界観
そしてGALLERY Cは「未来への実践」。「水曜日のカンパネラ」の世界観をベースに、AIの力を駆使して、1日だけ先の未来を生きるカンパネラを拡張するプロジェクト「木曜日のカンパネラ」の音楽と、音に同期した光の演出を楽しめる空間だ。
これは、実際に体験してもらうのが早いだろうが、かなりの衝撃を受けるのではないだろうか。ファイバービームと言うようだが、ライブや空間演出の可能性を強く感じた。人間は「光の演出」に感動しやすいことは理解していたが、ここまで引き込まれるとは想定外。少し怖さすら感じる空間であった。ぜひ足を運んでほしいのであまり詳しく説明するのは割愛するが、今後の演出表現におけるひとつの主力になるのではないかと感じた。
ほかにも新感覚の音楽AI「PixTrax(ピックス・トラックス)」を試すことができたり、アウディの実物展示、エレクトロニコス・ファンタスティコス!『発電磁山車(はつでんじだし)』が展示されていたりと体験しどころはたくさんあるが、全体としては1時間から1時間30分程度あれば十分回り切れるコンパクトさも良い。とくに、東京・虎ノ門という場所柄、仕事帰りや学校帰りでも立ち寄りやすく、気軽に訪れることができるだろう。
営業時間は10:00-20:00(最終入場19:30)、2024年12月27日(金)まで開催しているため、ぜひ今年中に訪れたいお気に入りリストに加えていただけると幸いだ。
最後に大事なことを!
東京メトロ日比谷線・虎ノ門ヒルズ駅の改札目の前にある広場(虎ノ門ヒルズ ステーションタワー地下2階ステーションアトリウム)には、「MUUUSE」のオープンを記念した巨大ラジカセのインスタレーションがある。そこでもさまざまなアーティストの音楽が楽しめるのだが、その前にある受付でオンラインチケット(二次元バーコード)を表示し、リストバンドをもらう必要がある。45階に直接向かってしまうと地下2階に戻る必要があるので、必ず地下2階の受付に先に寄っておこう。(最新情報)
もはや世界にデジタルやリアルの境目なんてない。リアルもバーチャルもすべてを超えてゆこう。そしてこの時代のクリエイティブの波を乗りこなしていこう。
次回もとっておきの体験をお届けする。乞うご期待!