NECのCDOと貝印のCMOが対談 ブランディングの価値を最大化する組織体制づくりと具体的な取り組みとは

NECのCDOと貝印のCMOが対談 ブランディングの価値を最大化する組織体制づくりと具体的な取り組みとは
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2025/04/11 08:00

 CreatorZine編集部は3月19日にリアルイベント「Creators MIX 2025」を開催。その基調講演では、NEC コーポレートエグゼクティブ /チーフデザインオフィサーの勝沼 潤さんと、貝印でCMO(講演当時)を、GREAT WORKSで取締役 CCOをそれぞれつとめる鈴木 曜さんが登壇。それぞれ経営陣としてブランドに携わってきたふたりが、具体的な取り組みや根底にある考えを語った。本記事ではその様子をお届けする。

NECのCDOと貝印のCMOが考える「ブランド」とは

 勝沼さんは、多摩美術大学卒業後、株式会社NECデザイン、ソニー株式会社、自身のクリエイティブスタジオにてプロダクトデザインを中心に、コミュニケーション、ブランディングなど、幅広くデザイン活動を行ってきた。2020年にNECに入社し、現在はコーポレートエグゼクティブ /チーフデザインオフィサー(CDO)として、経営企画部門に位置づけられた全社のデザイン、ブランド、コミュニケーション機能を統括している。

NEC コーポレートエグゼクティブ /チーフデザインオフィサー 勝沼 潤さん
NEC コーポレートエグゼクティブ /チーフデザインオフィサー 勝沼 潤さん

 鈴木さんは、スウェーデン発祥のクリエイティブ企業「グレートワークス」のCCOを務めながら、刃物ブランド「貝印」の上席執行役員チーフマーケティングオフィサー(CMO)としてデザイン・マーケティングを統括する。近年はクリエイティブ・ディレクターとして国内外での表現制作や企業プロモーション制作にも携わっている。

 本セッションでは、編集部で用意したトピックに事前に回答してもらい、それをもとに解説と対話が進んだ。最初に目線を合わせるための質問として提示されたのは、「ブランドをどう捉えているか」。勝沼さんは「経営資源」、鈴木さんは「約束」と回答した。

「企業活動の目的である利益を出していく、稼ぐ力のドライバーのひとつになるものがブランド。そのなかには、企業価値を生み出すドライバーという面もあります」(勝沼さん)

「ブランドはお客さまの頭の中で構築されているもののひとつだと思っています。我々がある製品を、あるストーリーでお届けすることを約束するもの。考えていることは勝沼さんと遠くないと思いますが、私はお客さまに対するスタンスとして回答しました」(鈴木さん)

貝印株式会社 上席執行役員 CMO(講演当時)/GREAT WORKS 株式会社 取締役 CCO 鈴木 曜さん
貝印株式会社 上席執行役員 CMO(講演当時)/GREAT WORKS 株式会社 取締役 CCO 鈴木 曜さん

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