ビジネス/学術/個人での実践例:AIアシスタントはもう同僚
NotebookLMは、情報の読み解きと整理に強みを持つことから、ビジネス・学術・個人の現場でもうひとりのチームメンバーとして活用されています。具体的な活用例とその効果は次のとおりです。

ビジネス
- 会議準備・議事録分析:前回の議事録を読み込ませて「今回の論点」「未解決事項」を抽出。
- 提案書の骨子づくり:類似プロジェクトの資料やホワイトペーパーを元に、提案構成の下地をAIに作成させる。
- FAQ生成・社内Q&A:過去の顧客対応ログからFAQを自動生成し、営業支援やカスタマーサクセスに活用。
学術・研究
- 文献レビュー:論文を複数読み込ませ、研究テーマに対する主要論点を要約。
- プレゼン構成支援:発表資料の構成案をAIに考えさせ、スライドタイトルや論理構成の叩き台に。
- 学会・共同研究の資料共有:複数人がアップロードしたリソースをNotebookLMに集約し、横断的に知識を可視化。
個人ユース
- ポートフォリオ整理:自分の過去のプロジェクトや発表資料を読み込ませ、スキルや成果を要約させる。今回私が活用した例に近いですね。
- 自己学習支援:読んでいない技術書や記事をAIに要約させて全体像をつかむ。
- 読書メモの自動整理:ハイライトや引用メモをノートブックに集約し、思考の棚卸しに活用。
これらの活用は、単なる「効率化」ではなく、深い思考への時間を確保するための下準備としてAIを位置づけている点が特徴です。
まとめ:AIが思考に伴走する
NotebookLMは、単なる自動化ツールではありません。情報を削ぎ落とすのではなく、むしろ思考を編み直すための「対話の場」を創出してくれる存在です。資料の山を前に立ちすくんだとき、NotebookLMは整理された答えを返すのではなく、問いかけながら、一緒に考え直す手助けをしてくれます。
その設計思想は、使いやすさやスピードといった数値化しやすい指標では測れない、「思考の温度」や「探求のリズム」に寄り添おうとするUI/UXのありかたそのもの。UXデザインとは、見える操作性だけでなく、「思考のプロセスそのもののデザイン」だということを、NotebookLMは静かに教えてくれます。
未来のUXは、もはやインターフェースだけでは完結しません。情報の意味を探す旅に、どこまで伴走できるか。その深度と余白にこそ、デザインの価値が宿ります。
この記事が、そんなUXの可能性を考えるきっかけとなれば嬉しく思います。それではまた次回、お会いしましょう。