皆さんこんにちは。さまざまな映像活用サービスを提供しているサムシングファンの薮本直樹です。今回の連載では、「動画マーケティング」や「動画制作」など、動画をテーマにお伝えしていきたいと思います。
TikTokやYoutubeといった動画配信プラットフォームの勢いが加速し、5Gの商用化などもあいまって、いっそう動画マーケティングに注目が集まっているように思います。
この数年「動画」は企業のコミュニケーションにおいて注目すべきワードでした。マーケティングや採用活動、広報などさまざまなステークホルダーに会社の魅力を伝える方法として動画を活用したいと考える企業担当者が増えてきたためです。
なぜ動画を活用したいと考える企業担当者が増えてきたのか。その背景には、大きな3つの変化がありました。ひとつずつ見ていきましょう。
iPadの登場、SNSの普及…… 動画の活用を後押ししたもの
ひとつ目は、動画を活用できる場所が劇的に増えたことです。
私が最初に動画の仕事を始めた2002年は、まだYouTubeもサービスを開始しておらず、ホームページをもっている会社やお店も少数でした。当時、企業が動画を流すことができるのはテレビCMやインフォマーシャル、まだまだ数が少なかった街頭ビジョンくらい。とても中小企業が動画を手軽に使える環境ではありませんでした。
ですが、ノートPCがどんどん小型化し、インターネットを利用したプロモーションや情報発信が当たり前になるにつれ、動画を自社サイトで配信したり、ノートPCに動画ファイルをいれて商談などで活用するケースが増えてきました。
そして私たちの会社でも、一気に「動画を活用したい」といった企業のお問い合わせが増えたのが、iPadがリリースした年。2010年なのでちょうど10年前です。
その当時は、「iPadを営業社員に配布することは決まっているが、どのようなコンテンツを配信するかは決まっていない」という企業がたくさんありました。せっかくの大画面で手軽にコンテンツを配布できるので、文字よりも写真、写真よりも動画がいいのではないか?と考える人が増えたのです。展示会などでの商談や、現場での教育など、多方面で動画の利用が広がったきっかけとなったように思います。
ときを同じくして、Facebookをはじめとした本格的なSNSの時代が到来しました。企業がSNSのアカウントを持つことが可能になったことで、広告などで広く手軽に動画コンテンツを配信することができるようになりました。
持ち運びができ、どこでも再生できる。そんなデバイスの進化やプラットフォームの多様性が、動画を活用したコミュニケーションを浸透させていきました。
その数年後には動画元年、動画広告元年などと言われたように、ますます動画活用への市場注目度が高まっていったのです。視聴環境が広まるにつれ、動画に可能性を感じる企業が増えていきました。