博報堂DYホールディングス、MESON、三菱地所、Tokyo Marunouchi Innovation Platform(以下、TMIP)は、実空間(フィジカル空間)とサイバー空間を融合させた新たなコミュニケーション体験構築プロジェクト「GIBSON(ギブソン)」の一環として、丸の内エリア(大手町・丸の内・有楽町)において観光・買い物・イベント用途での体験価値検証のためのAR/VR実証実験を4者共同にて実施した。サイバー空間への360度映像配信、ローカル5G回線などを活用した同実証により、実空間変化をサイバー空間内にリアルタイム伝送することが体験者により臨場感をもたらすことが確認できたという。
今後は、同検証結果を踏まえて同プロジェクトのさらなる機能拡張を図るとともに、物理空間とサイバー空間が高度に融合する社会における新たなコミュニケーション体験やサービス体験についての研究を進めていくとのこと。
プロジェクト「GIBSON」の概要
同プロジェクトは、実空間の3Dコピーである「デジタルツイン」を用いて「サイバー空間」を構築し、そこにログインする遠隔地(体験スペース)のVRユーザーと実空間(丸の内周遊エリア)のARユーザーとがあたかも同じ空間で場を共有しているようなコミュニケーション体験を可能にするもの。
同実験では、大手町・丸の内・有楽町地区で活動する大丸有エリアマネジメント協会、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会、三菱地所にて構成された実行委員会主催の、丸の内仲通りの今後のあり方や活用方法を検証する社会実験「Marunouchi Street Park 2021 Winter」と連携し、同プロジェクトが将来的に活用を想定している観光・買い物・イベント用途での体験価値の検証を行った。
実証実験の結果
実証実験の結果、同プロジェクのコンセプトで実現されるコミュニケーション形態においては、実際の現地(今回は丸の内)にいるという感覚に加え、“サイバーとフィジカルが融合した新たな空間に自分が実際に居る”という感覚をもたらすことが確認できた。また、動的な周囲の状況変化の観測に関わるスコアも高く、想定していたユースケースである観光・イベント・コマースでの活用が有望であることを確認できただけでなく、オンライン/オフラインをハイブリッドに融合させたオフィスでの活用など、さらなるユースケースについても体験者から示唆を得ることができた。