動画コンテンツ本編内の広告を視聴者の5割は「不快に感じない」 約4割は「魅力的」とも回答/ガイエ調査

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2022/07/13 12:00

 ガイエは、視聴者やユーザーに避けられがちな広告視聴の実態改善を目的として、「プロダクトプレイスメントに関する認識、実態把握調査」を実施。同調査により、プロダクトプレイスメントという広告手法の可能性を明らかにした。

 近年、テレビだけでなく、PC、スマートフォンなどさまざまなデバイスでの動画視聴が当たり前となり、「枠」「差し込み」型の手法による広告を目にする機会が増えている一方で、有料動画配信サービスにおいて広告により新たな収益を得る取り組みの検討も話題となっており、視聴者に不快感を与えない広告手法がますます必要になってくると推測されている。加えて、媒体側が確保できる広告枠の限界や、デジタル媒体におけるCookie規制など、広告業界は今までと異なる問題に直面しているという。

 このような状況を受け、ガイエでは「広告視聴の実態を、快適な見せ方によって改善できないか?」という発想のもと、「嫌われない、有益かつ快適な広告の見せ方」を模索し、ブランディングの手法として映画やテレビコンテンツなど映像コンテンツ内に広告情報や商品情報を入れ込む広告手法である「プロダクトプレイスメント」に着目。特に、海外ではすでに運用されている「デジタル・プレイスメント」という広告手法を日本で普及させることを目的に、同調査を実施した。

 同調査結果のトピックスは、次のとおり。

広告への印象

 「テレビCM」「ウェブ・インターネット広告(動画以外)」「動画広告(YouTube、TikTokなど)」「合成画像を広告要素として商品・商材をシーン内に入れる広告」「映画館などで本編前などに上映される広告」の5つの広告について、それぞれに対して視聴者が持っている印象を調査した。

  • テレビCMは「商品または企業の認知度が向上する」「商品またはサービスを買ってみたくなる」「情報を信用できる」「商品または企業のイメージが向上する」など、ポジティブな印象のスコアが5つの広告において相対的に高い。
  • ウェブ・インターネット広告(動画以外)および動画広告(YouTube、TikTokなど)は「広告が不快である」とネガティブな印象のスコアが高い。
  • 合成画像を広告要素として商品・商材をシーン内に入れる広告に対しては、「商品または企業の認知度が向上する」(約17%)、「情報が新鮮である」(約13%)、「有益である」(約13%)、「商品または企業のイメージが向上する」(約12%)など、ポジティブな印象がいずれも1割以上あり上位に挙がる。

プロダクトプレイスメントの受容性および魅力度・特徴

 プレイスメント化された動画とされていない動画を視聴したうえで、プレイスメントされた動画を視聴する場合の気持ち(受容性)と、プレイスメント技術についてどのように思うか(魅力度)、またプレイスメント技術の特徴について特にどのような点に魅力を感じるか(特徴)を調査した。

プロダクトプレイスメントの受容性

  • プレイスメント化された動画を「不快に感じないと思う」(16%)、「あまり不快に感じないと思う」(38%)、「どちらともいえない」(32%)という回答に。約5割がプレイスメント化された動画を「不快に感じない」と回答。

プロダクトプレイスメントの魅力度・特徴

  • プレイスメント化された動画を視聴した約4割が「魅力的」と回答。
  • 特徴としては、「動画内に広告が含まれるので、動画を中断する広告が少なくなる」「動画内に広告が含まれることで、有料動画サービスを無料で見られるようになる」「商品・商材が自然に取り扱われているので、ストーリーを邪魔しない」が5割台。

プレイスメント動画視聴後の行動

  • 「テレビCM」「テレビ番組での商品・商材紹介」「動画広告(YouTube、TikTokなど)」「映画で登場した商品・商材」をそれぞれ見た時の視聴者の視聴後の行動を調査した結果、いずれの視聴後も「商品についてウェブで検索した」がもっとも高く、次いで「友人・知人・家族と商品を話題にした」「商品のホームページを見た」などが続く。
調査概要
  • 調査時期:2022年 5月18日(水)~5月20日(金)
  • 調査対象:15歳~69歳の男女
  • 調査方法:マクロミルモニターに対するオンライン上でのアンケート調査
  • 調査地域:全国
  • 有効回答数:1109サンプル
  • 調査委託先:マクロミル