心の健康を支えるデジタル・メンタル・プラットフォーム「Awarefy(アウェアファイ)」を開発する株式会社Awarefyは、既存投資家ならびに新規投資家を引受先とした第三者割当増資により、プレシリーズAラウンドで約2.2億円の資金調達を実施した。
今回調達した資金は、AIを活用した新規機能開発と法人向けサービスの開始、および不眠症向け治療用アプリの臨床研究の推進などに充てる予定。
Awarefyは「ストレスに負けないスキルが身につく」をコンセプトとしたスマホアプリです。さまざまな分野で実績とエビデンスが積み重ねられている認知行動療法をベースとした実践型プログラムやツールをアプリ内に多数搭載しており、大学と共同でプログラムの効果検証も行っている。
また、医療機関や公共の相談窓口への連携も行っており、セルフケアのみに閉じず、心の健康を総合的に支えるデジタル・メンタル・プラットフォームとしてメンタルヘルスアプリの決定版となることを目指している。
2022年12月に発表されたGooglePlayベストオブ2022では「隠れた名作部門」にて大賞を受賞、DL数は2023年7月末時点で35万人を突破している。
資金調達の背景
心の問題は年々大きな社会問題となっています。精神疾患の患者数は増え続けており、「厚生労働省 令和2年(2020年)患者調査」によると、2020年時点で500万人に達した。
一方で、病院やカウンセリングを利用することに対する心理的なハードルは依然として高く、多くの人が心に不調を抱えたまま、解決策なく過ごしてしまっている。厚生労働省の調査によれば、うつ病にかかっている人の75%は病状で悩んでいても病気であると気づかなかったり、医療機関を受診しづらかったりして、医療を受けていないことがわかっている(※参考:「厚生労働省 うつ対策推進方策マニュアル」)。このような状況においては、いかに解決策を身近なものとするかが大切との考え。
Awarefyはアプリをダウンロードするだけで、誰もがいつでもメンタルケアのサービスを利用できることを目指してサービスをアップデートしてきた。直近ではAwarefy AI構想を発表し、24時間365日ユーザーに寄り添ってサポートできるAIの活用も積極的に進めている。さらには、セルフケアのみでは解決しきれない問題を抱えた人に対して、メンタルクリニックへの接続や公共の相談窓口の案内も行っている。
今回の資金をもとに、Awarefy AI構想を推進し、誰もが、いつでも、セルフケアできるサービスを提供していくとともに、専門家・医療機関との連携も強化していくべく医療機器アプリ(デジタルセラピューティクス、DTx)の開発・臨床研究も行い、心の健康を総合的に支える「デジタル・メンタル・プラットフォーム」を構築していく。
引受先一覧(五十音順)
<既存投資家>
- ANRI株式会社(※)
<新規投資家>
- epiST Ventures株式会社(※)
- 株式会社オールアバウト
- デジタルヘルスファンド大阪
- 株式会社博報堂DYベンチャーズ(※)
- モバイル・インターネットキャピタル株式会社(※)
※はそれぞれが運営するファンドが引受先。