TikTok for Businessでは、2023年1月1日〜7月29日の日本におけるDisplay Cardを利用したTikTok広告を分析。この結果をもとにDisplay Cardの効果的な利用法や獲得効率を高めるクリエイティブのポイントをまとめた「TikTokインタラクティブアドオン“ディスプレイカード” Playbook」を公開した。
Display Card(ディスプレイカード)とは
Display Cardとは、エンゲージメントをより高めることができるTikTok広告の拡張機能「Interactive Add-ons(インタラクティブアドオン)」のひとつで、クリックやコンバージョンの促進などのローワーファネルを目標とする場合に有効で、ユーザーアクションの結果からインサイトを深めることができる。TikTok動画広告にカスタマイズされた画像をクリック可能な仕様で表示することで、ブランドや商品の情報をインタラクティブなスタイルでオーディエンスに提供する。
Display Cardの効果:視覚的な拡大でクリック数が増加
Display Cardを活用した広告は、コンテンツの質が高く、情報量が豊富であると認識されるため、オークション広告の競争力が上がり、広告が表示されやすくなる傾向がある。調査では、Display Cardを組み込んだ動画のインプレッションは18%増加という結果が出ている。
さらに、Display Cardは通常のCTAやハッシュタグよりもクリック可能なエリアを広げ、視認性を高めている。実際にDisplay Cardの表示エリアでは平均CTRが30%高く、Display Cardからのクリックが動画全体の14%を占め、有効なクリック数の増加に寄与している。その結果、CVRは36%増加し、平均獲得単価は24%低下している。
Display Cardの効果を高めるクリエイティブとは
続いて、Display Cardの効果を高めるために「登場人物/キャラクター」「メッセージ」「文字」「色」など、クリエイティブに関する調査・分析を行った。
登場人物/キャラクター
平均CTRが高いDisplay Cardのクリエイティブに、人物が登場するケースはほとんど見られなかったが、漫画、ゲーム、ブランドのキャラクターなど、二次元のキャラクターが登場するとDisplay Cardの効果が高くなる傾向がうかがえた。Display Cardのクリエイティブにキャラクターを登場させた動画は、平均CTRが13%高くなっている。
メッセージ
Display Cardに表示するメッセージでは、「サービスメリット」や「インセンティブ」よりも「無料情報」の平均CTRが高くなる傾向にあり、16%高くなっている。
文字
Display Cardに文字を表示する場合、20文字以下で訴求ポイントやクリックのフックを簡潔に伝えると、平均CTRが高まる傾向に。文字数が「20文字以下」と「21〜30文字以下」「31文字以上」を比較すると、「20文字以下」は「31文字以上」よりも12%高く、「20文字以下」と「21〜30文字以下」ではそれ以上の差となっていた。
色
Display Cardの背景色は、黒や白にすると平均CTRが高くなる傾向。黒白のような無彩色の背景は、Display Cardの文字や画像の情報がより伝わりやすくなる効果があると考えられ、同様の理由から、寒色と暖色の比較では、寒色の平均CTRが高くなっている。
デザインの多様性
規定のサイズを守りながら、背景を透過させることでイラストの一部を枠からはみ出させるなど、透過デザインによる新しい形状のDisplay Cardは、デフォルトの長方形に沿ったデザインよりも平均CTRが高くなる傾向。「透過デザインあり」と「透過デザインなし」の比較では、「透過デザインあり」の平均CTRが16%高くなっている。