フラーは、アプリ分析プラットフォーム「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するモバイルデータを活用し、個別アプリの所持率を各地域ごとに推計する新指標を開発し、モバイルアプリデータの実験・評価フィールド「App Ape Alpha(アップ・エイプ・アルファ)」で公開した。
App Ape Alphaは、無料・有料の全登録ユーザーが閲覧可能。今後、ユーザーからのフィードバックを踏まえ、β版や正式版への実装を目指す。
データの算出方法について
App Apeでは、数十万単位のパネルユーザーから許諾を得たうえで、スマホアプリの利用データを収集し、インストール数やアクティブユーザー数の推計などに役立てている。推計の一環として、パネルユーザーへのアンケート経由で得られた情報と利用データを掛け合わせたデータも蓄積。今回の地域別所持率は、アンケートで調査したパネルユーザーの居住地域情報をもとに算出した。
アプリのデータの紹介(一部)
どの地域で多く所持されているのか
地域別の所持者の内訳(2019年10月)からは、下記のような示唆を得ることができた。
- 「ドラゴンボールZドッカンバトル」は北海道と九州・沖縄の所持者の割合が比較的高い。
- 「モンスターストライク」は東北の所持者が平均よりも高い。
- O2Oアプリの地域別の割合は店舗展開の状況を反映している。
- TikTokは中部、九州・沖縄でのプレゼンスが高い。
地域内での各アプリの所持率
地域別の所持率(2019年10月)を見ると、下記のような傾向を把握することができた。
- 「Twitter」は関東が他の地域よりも所持率が高い。
- 「メルカリ」は九州・沖縄が他の地域に比べ一段所持率が高い。
- 「Yahoo!乗換案内」は関東と近畿での所持率が他の地域に比べ高い。
アプリの地域別所持率の詳細
地域別の所持動向では、以下の3つの区分にもとづき、MAUランキング上位100アプリと、各カテゴリの一定数以上のアプリについて、地域ブロックごとの所持率や地域内シェアを確認することが可能。アプリごとの詳細画面では、各指標の月次推移をグラフで表示する。
閲覧できる指標は下記のとおり。いずれの指標も月ごとに切り替えて表示できる。
- 所持ユーザー数の地域別内訳:各地域の当該アプリ所持ユーザー数/日本全体の当該アプリ所持ユーザー総数
- 全体に対する所持率:各地域の当該アプリ所持ユーザー数/日本全体のAndroidスマホユーザー数
- 地域別所持率: 各地域の当該アプリ所持ユーザー数/各地域のAndroidスマホユーザー数
今後も新たな切り口でアプリのデータを提示することで、フラーは多角化するビジネス戦略の意思決定や戦略策定を支援する。