freeeは、freeeがこれまで培ってきたアクセシビリティをはじめとするフロントエンド開発のノウハウが詰まったデザインシステム「vibes(読み:ヴァイブス)」を公開した。同デザインシステムを公開することで、社会全体にアクセシビリティ向上に向けた取り組みが広がることを目指す。
なぜ、今freeeが「アクセシビリティ」に取り組むのか(開発責任者:山本伶氏)
freeeは、「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションのもと、「アイデアやパッションやスキルがあればだれでも、ビジネスを強くスマートに育てられるプラットフォーム」の構築を目指しています。スモールビジネスのオーナー、従業員、取引先などいろいろな立場でスモールジネスに関わる方には様々な方がいて、たとえば高齢であったり、心身に障害を持っている方ももちろんいらっしゃいます。freeeは、そうした多様な背景を持つスモールビジネスの存在が社会をより良い方向に変えていくと信じており、そのためには、「だれでも」使いやすいアクセシビリティの高いシステムを構築することは不可欠と考えています。そしてそれは、freeeだけでなく、社会全体がそのような方向に向かうことが、本当の意味での「マジ価値」(ユーザーにとって本質的な価値があると自信を持って言えることをする、という意味のfreee用語)ではないかと考えています。
しかしながら、私自身、アクセシビリティの高いプロダクトを追求しようとした時、国際的なアクセシビリティのガイドラインであるWeb Content Accessibility Guidelines (WCAG)を読み解くだけでもかなりの時間と労力がかかり、開発に関わる全員が開発速度を落とさずにアクセシビリティについて理解し、実践することの難しさを痛感しました。また、企業によっては、アクセシビリティに時間を割くことについて上司や経営層の理解がなかなか得づらいことも多いと聞いています。今回freeeが公開した「vibes」が、私と同じような立場の皆様がデザインや開発のあり方を考えるうえでのヒントとなり、どんな人でも自分の得たい情報やサービスにストレスなくアクセスできる社会の実現の一助となることを願っています。