小田急エージェンシーは、小田急電鉄と連携し、Tesla Motors Japanと、palanの協力のもと、XR技術と2024年4月に新宿駅南口に新規設置した裸眼3D対応屋外広告媒体「新宿サザンテラスビジョン」を使用した広告の実証実験を行う。
この検証はXR技術を裸眼3D対応屋外広告媒体と掛け合わせることで、従来の広告にXRによって付加価値を持たせ広告的価値が向上するかを検証するほか、XR技術の発展に向けた技術的課題の洗い出しや屋外広告の新たなルール作りの素地づくりや課題点などを抽出することを目的としている。
広告媒体としては従来の屋外広告は“広告主が情報を発信し、通行者はその広告を見る“というものだったが、今回の取り組みは従来の屋外広告にXR技術(先端技術)を用い、通行者に従来とは異なる新たな広告体験(没入感や疑似体験ができる情報の提供)の機会を提示することで企業や商品の認知だけでなく、能動的な関与を引きだし、より好ましい態度形成といったブランディングに寄与するかを検証し、今後の屋外物広告の可能性を探る。
映像コンテンツはTesla「Cybertruck」や、Teslaの主力製品であるミッドサイズセダンの「Model 3」、2023年、ミッドサイズSUVの「Model Y」などの走行映像を3D映像として放映、その動画内に表示された二次元コードを通行者がスマートフォンで読み取るとCybertruckに関連した複数のXR体験ができる特別コンテンツに誘導する。特別コンテンツでは画面上のCybertruckをラジコンのように自由に操ることができたり(AR)、Cybertruckの乗車視点の疑似体験ができる(VR)など特別なコンテンツを用意している。このXRコンテンツの体験に際しては特定のスマートフォンアプリのダウンロードを必要とせず、palanの提供するWebARプラットフォーム「palanAR」によりWebブラウザでのAR体験が可能となることで、デジタルサイネージからスマートフォン画面へのシームレスな広告体験を実現している。
同社は小田急電鉄と共創しXR事業の推進に取り組んでおり、本施策はその一環として実施する。今回の効果検証により広告主や屋外広告媒体の価値向上の可能性を探り、小田急線沿線の屋外広告物の開発に活かす。また、両社でXR技術の活用と発展に貢献できるよう今後も研究を重ね、さまざまな共創パートナーとともにこのような取り組みを継続していく。