Miroが「イノベーションワークスペース」を発表 Head of designも「アイデアから成果までを円滑に繋げる」と紹介

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2024/11/01 11:30

 Miroは、チームがより迅速にアイデアから成果に繋げるためのソリューションを提供するAI搭載プラットフォーム「Innovation Workspace(イノベーションワークスペース)」を発表した。イノベーションワークスペースは、アイデアの「洗い出し」(ブレーンストーミングとリサーチ)から「検証」(ロードマップ作成とプロトタイピング)、「絞り込み」(実行)に至るイノベーションの全工程を一貫して支援するソリューション。Miroは、イノベーション ワークスペースを2011年の創業以来、もっとも重要な革新と位置付けている。

 Miroは一貫してキャンバスを中心としたアプローチを採用している。Miroのキャンバスは、チームが自由にアイデアを出す段階(非構造的な作業)から、図解や文書作成、タスク管理、プロトタイピングといった計画的な作業(構造的な作業)への移行をチーム間の協力を促進しながら、同一の環境で提供する点が特徴。また、このキャンバスでは、テキストや画像、動画、音声などさまざまなメディア形式に対応し、さまざまな生産性向上ツールのファイルを読み込むことも可能。

 なおイノベーションワークスペースは、以下の各分野においてイノベーションのプロセスを加速させる新機能群の包括的な名称。

迅速にイノベーションを

 Miroは非構造化作業からより構造化された形式への移行をサポートし、チームがアイデアの「洗い出し」「検証」「絞り込み」の各フェーズをシームレスかつ反復的に行き来できるようにする。AIがこうした移行を加速し、ワークフローに統合することで、アイデアから具体的な成果までの時間を短縮する。新機能および機能強化は次のとおり。

  • 構造化されたデータを扱うためのドキュメント機能(機能強化)とテーブル機能(新機能)
  • AIを搭載したAIパートナーと新しいインテリジェントテンプレートによって、ワークフローにAIを導入(機能強化)
  • プロジェクトのあらゆる重要タスク、アセットを繋ぐ一元化されたハブ。Microsoft 365やGoogle Workspaceのサードパーティドキュメントが含まれ、スペースでの知識の共有やコンテキストの設定が可能 (機能強化)
  • AIを活用したプロトタイプ機能(新機能)によって、アイデアをプロトタイプとして可視化することで、フィードバックを得るなどの検証を迅速に進めることが可能

実現可能例

付箋、文字情報、ドキュメント、ダイアグラムなど、Miroボードに保存された構造化されていないインサイトを、瞬時に構造化された製品概要にまとめることができる。プロダクトマネージャーなどは、その概要をもとに、イノベーションワークスペースの新機能を使って編集可能なプロトタイプやデザインコンセプトを作成できる。

思いどおりのイノベーションを

 イノベーションワークスペースには、以下を含む150以上の一般的な業務アプリケーションが統合されており、あらゆる組織の技術スタックや作業方法に合わせてカスタマイズできる。以下は、連携先の一例(既存連携先)。

  • Microsoft Copilot
  • Adobe Express
  • Glean

 また、ワークフローに合わせた機能組み換えができる新機能は、以下のようにキャンバス上でワークフローに合わせたカスタマイズに役立つ。

  • Canvas SDK(機能強化)
  • カスタマイズ可能なウィジェット(一部新機能)
  • AIアクションのショートカット(機能強化)

実現可能例

チームがアジャイルに働くとき、Miro の計数ウィジェットをカスタマイズして、スプリント計画中のチームのキャパシティをすばやくまとめることが可能。また、プロダクトマネージャーにコーディングのスキルがなくても、ワンクリックでカスタムAIアクションのショートカットを構築して、ユーザーリサーチの質問を完全なインタビュースクリプトに変換するボタンなどを作成できる。

共にイノベーションを

 イノベーションワークスペースは、チームをひとつのスペースに集めることでインタラクションとエンゲージメントを向上させ、非同期アクティビティと同期アクティビティの異なる点を結びつけ、迅速な意思決定を可能にする。新機能は次のとおり。

  • チームワークをよりインタラクティブで魅力的なものにするインテリジェントウィジェット(機能強化)
  • キャンバス上で進捗キャッチアップ機能(新機能)やビデオ通話(機能強化)を行うことで、同期・非同期のコミュニケーションを効率化

実現可能例

休暇後など、すぐにキャッチアップが必要な際、Miroの進捗キャッチアップ機能によって、不在中にキャンバス上で起こったことすべてをAIが視覚的に概要をまとめてくれる。質問がある場合は、キャンバスから直接ビデオ通話を開始して、プロジェクト進行に必要な情報を取得できる。

安全にイノベーションを

 Miroのイノベーションワークスペースでは、常にセキュリティが最優先されている。業界のベストプラクティスで、Miroがお客様のキャンバス上のコンテンツを安全に保つ。また、Miro 内の機密性の高いコンテンツを自動的に識別、分類、保護するMiro Enterprise Guardを使用することで、安全性をさらに強化することができる。イノベーションワークスペースには、ビルトインのデータ検出、Jiraおよびコードブロックのデータ検出、顧客のキーワード検出およびIP検出、OCRデータ検出が追加されている。

実現可能例

プロダクトリーダーが来年の製品戦略とロードマップを作成している際、機密情報は最終決定まで外部と共有できない。Miro Enterprise Guardを使用することで、組織の機密性分類をもとに、確実にデータセキュリティプロセスを標準化し、当該ボードを正確に分類することで、適切なセキュリティ対策を講じることができる。

 メディア向けに実施された、本発表に関する記者説明会には、Miro本社のHead of Design 千田麻衣子氏も登壇。

 Miroのゴールは「どのような仕事の進めかたをしてもそれを支援できるプラットフォームをつくること」であるとし、次のようにイノベーションワークスペースへの自信をのぞかせた。

Miro Head of Design 仙田麻衣子氏
Miro Head of Design 千田麻衣子氏

「プロジェクトやプロダクト開発における洗い出し、絞り込み、検証までの流れをMiroでつなげることで迅速に進めることができ、より効率的に物事を進めることが可能になります。それは戦略の策定においても同じです。チームをひとつにまとめ、アイディアから成果達成までをスピーディーに楽しめるようになる。ぜひ新しいmiroをご体感ください」