SHIBUYA109エンタテイメントが運営する若者マーケティング機関「SHIBUYA109 lab.」は、SHIBUYA109 lab.独自ネットワーク(SHIBUYA109 lab. MATE)に所属するaround20(15~24歳)519人の女性を対象に実施した2024年トレンド調査の結果を発表。
今年は「カフェ・グルメ部門」「アーティスト部門」「ヒト部門」「コンテンツ部門」「SNSミーム部門」 「コトバ部門」「ビューティー部門」「ファッション部門」「体験部門」の9部門を設置。また番外編として「SHIBUYA109 lab.×PLAZA ビューティ部門」を設置している。
アンケート項目となるノミネートについてはSHIBUYA109 lab. MATEより選考委員として10名の高校生・大学生がトレンド大会議に参加し、決定している。
【カフェ・グルメ部門】ヘルシー志向でリフレッシュに意欲 動画映えするギミックフードを重視
ヘルシーさを重視したフードが話題になった。またコロナ禍に見られた、おうちで楽しめるアレンジグルメも多く、自宅でゆっくり楽しむトレンドフードで、外食の疲れをリフレッシュしたいという意識も見られた。また、揺らしたり音を楽しむなど、動画映えするギミックが充実した食もトレンド。
【アーティスト部門】肯定系ソングでマインドをアゲる 2000年代バンドから宅録アーティストも活躍
昨年に引き続き、TikTokを中心にSNSで投稿されるショート動画の挿入歌として多く使用されたアーティストが多数ランクイン。ポジティブで自己肯定感を上げてくれるような歌詞の楽曲トレンドが多く見られた。最新のアイドルやアーティストに加え、2000年代に活躍したバンド「andymori」の楽曲が楽しまれたり、 「乃紫」や「友成空」などSNSでプロセスを共有しながら楽曲制作をする宅録系アーティストも多数登場したことも今年の特徴。
【ヒト部門】元気をもらえるポジティブマインドに惹かれる
ノミネートでは、SNSを中心に活躍するクリエイターや芸人、俳優・アイドルなど様々なバックグラウンドを持つ人が選出されている。ポジティブで明るく、悩みを笑い飛ばしてくれる明るい友達のようなキャラクターが人気となる傾向が見られた。
【コンテンツ部門】キャラクター熱が席巻 平成初期のドラマ・アニメに夢中に
今年はキャラクターコンテンツへの注目が高く、ランキング上位を占めている。昨年からトレンドとなっているガチャガチャや、今年のファッショントレンドにみられた「バッグにぬい(バッグにぬいぐるみを付けて楽しむこと)」も影響していることが考えられる。キャラクターの世界観にやさしさがあることも共通点。
また、動画配信サービスを活用し平成初期に楽しまれたアニメやドラマも多くトレンドとなり、懐かしさを楽しむだけでなく、ファッションの参考にもされていた。
【SNSミーム部門】デジタルクラフトで界隈共感をつくる 共感半径は狭めに設計
SNSで日々生まれるミームトレンドは、流動性が非常に高く、入れ替わりが激しいのが特徴。今年のSNSミームは「○○界隈」という言葉が良く使われていることからもわかるように、多くの人が共感できることよりも特定の界隈で強く共感できることを楽しむ傾向が見られた。動画・画像編集スキルを駆使して、素材を繋ぎ合わせていわば「デジタルクラフト」を楽しむ様子も特徴的。
また、昨年に引き続き誰でも参加できる簡単なダンスや、AIが活用されたコンテンツのほかにも、平成女児カルチャーなど、幼少期に楽しんでいたトレンドをミームとして楽しむ様子も見られた。
【コトバ部門】
SNSをきっかけに拡散され、日常生活でも使われた言葉。汎用性の高さや思わず口ずさんでしまいたくなる中毒性のあるワードであることが共通点。
【ビューティー部門】雰囲気演出・顔立ちに合わせた「無理しないメイク」マスク着用減により口元のメイクトレンドが盛り上げる
昨年はヘアケアや目元メイクアイテムがトレンドであったが、今年はリップやネイルに関するトレンドが多く挙げられたのが特徴。昨年よりもさらにお出かけが増加・マスク着用の機会が減少したことが影響していると考えられる。
また、ファッションと連動したなりたい雰囲気を演出するメイクや、自分の顔立ちに合わせたメイクなども挙げられ、楽しむ美容・無理しない美容がトレンドになっていることがわかる。
【ファッション部門】「○○コア」でキーモチーフと余白を楽しむ ぬいやチャームをジャラジャラつけて「日本のY2K」を楽しむ
今年は「バレエコア」を中心に、「○○コアファッション」に注目が集まった。キーモチーフ・キーアイテムをとりいれつつ、アレンジの余白があるため、さまざまな界隈で取り入れやすいことが魅力。
また、2022年から継続してY2Kスタイルがトレンドだが、2024年は平成中期の日本のサブカルチャーの影響を受けた、個性の強いY2Kテイストに注目が集まった。小さいバッグやスマホにキーホルダーやぬいぐるみなどのチャームをたくさんつけて楽しむ様子も多く見られた。
【体験部門】若者が求めるのは「集中できる体験」 撮影は「上から」がトレンド
自然界隈やフリーマーケットなど、オープンエアでゆったり開放的に楽しむ体験がトレンドとなった。ほかにも「○○展」やブランドのPOPUPイベントも多く、没入感のある体験に注目が集まり、ひとつのことに集中できる時間を求めていることがわかる。また、体験とセットになっている写真や動画の撮影は、「上から撮影」がトレンドであった。
【番外編】PLAZA×SHIBUYA109 lab. ビューティ部門
今回、Z世代に人気のライフスタイルストア「PLAZA」で販売されているコスメ・ビューティアイテムから、2024年に若者の間で話題となったアイテムのノミネート選定・調査ひた。
SHIBUYA109 lab.単独のビューティー部門同様、今年は外出の機会がさらに増加し、外出先で使いやすく、持ち運びやすいヘア・メイクアイテムや、マスク着用の頻度も減少したため、リップがトレンドアイテムとして多く挙げられていることが特徴。また、仕上がりのナチュラル加減・透明感・瑞々しさを演出できる手段としてメイクだけでなく、ヘアケアアイテムにも注目が集まった。
調査の概要
- 調査方法:ウェブでのアンケート調査 (独自ネットワークSHIBUYA109 lab. MATEによる回答)
- 調査期間:2024年9~10月
- 調査対象:around20(15歳~24歳)女性
- 有効回答数:n = 519
- 調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)
ノミネート候補の選定について
2024年9月にトレンド大会議を実施。SHIBUYA109 lab.の保有する独自ネットワーク「SHIBUYA109 lab. MATE」に所属する高校生、大学生10名とともにSHIBUYA109 lab.にて部門ごとにノミネートを選定。その後選択式アンケートを実施して大賞を決定。