これからを生き抜く自分らしい働き方とは 自分のワークスタイルのDos Don'tsを考える

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 世の中全体が大きく変わろうとしているいま、クリエイターに求められることはなにか。オフィスの役割はどう変わるのか、これからの企業のありかたとは――。ロフトワークで空間プロデュースを担う松本亮平さんに、ディレクターの立場から解説していただきます。第2回のテーマは、自分のワークスタイルを見直すヒントについてです。

 CreatorZineをご覧になっているみなさん、こんにちは!

 渋谷道玄坂上にオフィスをかまえるロフトワークという会社に勤めています、プロジェクトディレクターの松本亮平です。

 初回ではクリエイターにいま必要な3つの脳についてお伝えしましたが、Vol.2となる今回は、私がロフトワークで所属している空間プロデュースチーム「Layout Unit」で実践しているプロジェクトデザインのフレームワークをご紹介します。

 このフレームワークをプロジェクトを考える際の参考にしていただけたらと思います。同時に、フレームワークを応用することで、自分のワークスタイルをリデザインするためのキーワードも共有していきます。

 COVID-19の影響によるリモートワーク導入などにより、働き方の見直しが求められるなか、個人としてもどんな過ごし方や働き方をしていくべきか、またしていきたいかということが、フリーランスに限らず、どんな組織に所属していても問われる時代になってきています。そんな今だからこそ、今回の記事が、少しでも自分らしいワークスタイルを模索するヒントとなれば嬉しいです。

ロフトワーク空間プロデュースチームのアプローチ

 僕が所属しているロフトワークの空間プロデュースチームであるLayout Unitには、新しいワークプレイスや企業の共創空間をプロデュース(企画・設計・施工)していく際に大切にしているアプローチがあります。それが下記の図です。これを言葉にしたものが、この図の下にあるカコミ内の文章です。

Layout Unitは、時間(Time)・空間(Space)・仲間(Team)・世間(Public)という「4つの間」をテーマに人間の様々な営みを横断した都市環境のデザインに取り組む集団です。あらゆる生活環境の社会的ギャップ(=間)を捉え、現在より創造性ある“レイアウト”を整える(理想像とのギャップを埋める)という行為は、暮らしの質の向上と都市文化の創出につながります。私たちは、人工と自然、ビットとアトム、バイオから宇宙開発まで、ミクロとマクロなど様々なスケールの眼差しを持ちながら、創造的で人間味ある環境デザインに取り組みます。

 それでは、時間(Time)・空間(Space)・仲間(Team)・世間(Public)という4つの間について、簡単に説明していきます。

時間(Time)

その空間のハード面(内装や家具)からではなく、そこで活発に行われるべき、また推進されるべき過ごし方(=体験設計)を最初に策定しようということを指しています。

空間(Space)

字のごとく、空間企画、空間設計を指します。ロフトワークは多くのディレクターを抱える会社なので、空間プロジェクトの場合には、相性の良い外部の建築チームをプロジェクトメンバーに迎え、一緒に推し進めていきます。

仲間(Team)

プロデュースしようとしている空間の運営方針や方法の設計、さらにはその空間の価値をもっとも理解し、場を機能させていく運営メンバーやエバンジェリストなどの教育を指しています。

世間(Public)

僕らがプロデュースする空間はいつも点で存在しているのではなく、必ず接している周辺環境や、地域があります。新しいその空間を中心に生まれるコミュニティとその価値循環(エコシステム)もプロジェクト進行中の段階からデザインしていくことを指しています。

 これら4つは単独で別々にデザインされるものではなく、空間プロジェクトの中でそれぞれを行き来しながら、そして整合性を図りながら、一気通貫で行うことが大切――。これが、僕らの空間におけるアプローチです。

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