皆さんの担当領域
- 川名麻奈さん:ロート製薬に中途入社後、営業やオウンドメディア立ち上げなどを経て、現在はマーケティング&コミュニケーション部デジタルコミュニケーショングループにてSNS運用チームのリーダーを務める。
- 柴田春奈さん:新卒でロート製薬に入社後、ドラッグストア担当としての営業、東北での活動などに従事したのち、広報としてリリースやコーポレートサイトの運営などを担う。広報・CSV推進部に所属し、SNS運営ではFacebookとnoteを担当。人事グループも兼務。
- 山田偉津子さん:ロート製薬に中途入社後、戦略デザイン本部に所属。企業ブランディングに取り組むなかで、noteの運営にも携わっている。
- 中の人:ロート公式SNSの運用を担う。
TwitterからVTuberまで 各媒体の使い分けとおもなターゲット層
――ロート製薬で運営しているTwitter、TikTok、Instagram、Facebook、VTuberでは、どのような役割分担で進めているのですか?
川名 重なっている部分もありますが、大きくわけると「企業情報」を発信するのがFacebookとnote、「商品」に関する情報を届けているのがそのほかの媒体です。
柴田 企業情報に関して、記者会見などを含む速報性の高いテーマについてはFacebookを活用し、商品開発や取り組みの背景といった企業としてまだまだお伝えしきれていない、深掘りしたい部分はnoteで投稿しています。事実情報ベースになりがちなニュースリリースと比べ、両者は思いを込めやすいのが特徴です。Facebookのユーザー層は年齢が若干上がってきているとは言いますが、ビジネス的にアクティブな方は活用されている印象です。noteはテーマごとに興味がある方に向け、より長文で深いメッセージを伝えるのに適していると感じています。
中の人 商品周りの発信では、媒体ごとにターゲットの年齢層がかなり異なります。Twitterはフォロワー数も多くターゲットが広いという意味では少し特殊かもしれません。世代としては、30代の女性が9割になっており「コストパフォーマンスの良さ」や「賢い選択」などのコンテンツが好まれる傾向にあります。一方TikTokは、10代後半から20代前半の大学生が多く、Z世代にリーチできている媒体です。
なお、VTuberの視聴者は男性が9割で、20代男性にアプローチできる唯一の媒体になっています。商品紹介をメインにはせず、ココロちゃんに親しみを感じてもらい、企業に愛着を持ってもらうという意味あいが大きいですね。
川名 Instagramのターゲットは20代後半から30代前後のユーザー。Twitterがテキスト、TikTokが動画だとすれば、最近は少し変化しつつありますが、Instagramで投稿するのは写真と読み物コンテンツがメインです。同じ商品を紹介するとしても、それぞれに適した伝えかたは異なります。Instagramは働く女性をターゲットにしており、1日のなかでは、20時前後の投稿がいちばん伸びると感じています。Twitterとは対照的に、ホッとしたり、ワクワクしたりできるような世界観を届けることができたらと考えています。
――SNS運営全体をとおして、ロート製薬ならではの特徴はありますか?
中の人 SNSはブランドごとにアカウントを持っている企業さんが多いと思いますが、「ロート製薬」という会社としてアカウントを運営している点がひとつの特徴です。このメリットは、ブランドが異なる商品の比較やオススメの商品紹介など、ブランドに縛られない投稿がしやすい。また、どの商品についても、「これは全部ロート製薬の商品なんだ」と認知してもらえることも良い側面だと思っています。
川名 企業内での取り組みの発信も好評ですね。たとえば、ロート製薬では全社員が万歩計のような活動量を計測するものを携帯しており「毎日8000歩以上、20分以上の早歩き」を推奨しています。さらに定期的に行う全社イベントでは、その期間、毎日一定の条件をクリアすると“黒帯”のようにランクアップできる。そういった社内イベントの発信は、Twitterでは意外にも反響が高いんですよね。投稿すべき情報は商品情報だけではありません。