YouTubeで収益化する方法は？ 収益化の条件と実行すべき施策

　YouTubeで動画を配信し、収益化を目指したいと考えている人は多いでしょう。しかし実際には、「収益化するための条件や手順がよくわからない」「収益化するためには、どういう施策を実行すればいいのか？」といった疑問を抱えている人も少なくありません。

　この記事では、YouTubeの収益化機能の詳細や、広告以外で収益を得るための方法のほか、収益を増やしていくために行うべき施策について解説します。

YouTubeで収益化するには？

　YouTubeの動画配信で収益化するためには、YouTubeが独自で用意している収益化機能を利用したり、企業によるPR案件を受けたりするなどの方法があります。

　YouTubeの収益化機能を利用するためには、動画の視聴回数や再生時間、チャンネル登録者数などの要件を満たすことが必要です。その上で、「YouTube パートナープログラム」への参加を申請し、承認されて初めて収益化できるようになります。

YouTube パートナープログラム内で使える収益化機能

　YouTube パートナープログラムへの参加申請が承認されると、どのような機能が使えるようになるのでしょうか。ここでは、YouTube パートナープログラムで利用できる、6つの収益化機能について説明します。

1.広告収益

広告収益とは、動画再生ページの広告およびショート動画の広告から得られる収益のことです。動画の途中で流れる広告を視聴者が一定時間以上視聴したり、動画再生ページに掲載される広告を視聴者がクリックしたりすることにより、収益が発生します。

2.チャンネルメンバーシップ

チャンネルメンバーシップとは、視聴者が定額の料金を支払うことでチャンネルのメンバーになり、バッジや絵文字、アイテムといった限定特典を得られる制度のことです。配信者は複数のチャンネルメンバーシップレベルを設定でき、レベルによって特典や月額料金を変えることが可能です。月額料金の設定は90円～60,000円の範囲から指定でき、最大5個まで特典内容を公開できます。

3.ショッピング

ショッピングとは、動画配信やライブ配信において、自社および他社ブランドの商品を宣伝できる機能です。ECプラットフォームをストアとして連携させることで、収益を得ることができます。ストアから商品を紹介した場合、収益は登録したプラットフォームから支払われます。ただし、他社ブランドの商品を宣伝した場合は、販売店から収益が支払われるため注意が必要です。

4.Super ChatとSuper Stickers

Super Chatとは、視聴者が料金を支払うことにより、チャットで送ったコメントを目立たせたり上部に固定したりできる機能のことです。Super Stickersは、いわゆる投げ銭のような機能。視聴者は、YouTube側で用意された画像やアニメーションを購入し、チャットに表示させることができます。

5.Super Thanks

Super Thanksとは、視聴者が料金を支払うことでアニメーション画像を表示させることができる機能です。アニメーションと同時にコメントも表示することも可能です。

6.YouTube Premiumからの収益

YouTubeには、YouTube Premiumという月額制の有料会員サービスがあります。YouTube Premiumの会員が動画を視聴すると、配信者はその料金の一部を得ることができるため、収益につながります。

YouTubeの収益化機能以外で収益化するには？

　YouTubeで収益を得るための方法は、YouTubeの収益化機能を利用するだけではありません。ここでは、YouTubeの収益化機能以外の収益化の方法を3つ紹介します。

1.企業からPR案件を受ける

PR案件とは、企業から「この商品・サービスをPRしてほしい」と依頼を受け、動画を配信して報酬を得ることです。ただし、PR案件の報酬額は、対象となる商品・サービスのジャンルや、企業側が期待するPR効果によって変動します。

2.自社のECサイトへ誘導する

YouTubeの動画内および概要欄を使って、視聴者を自社のECサイトへ誘導し、収益を得る方法もあります。たとえば、自社のECショップで販売している商品の魅力を動画で伝えれば視聴者の興味を引くことができ、その動画から収益につなげることもできるでしょう。

3.アフィリエイトで報酬を得る

アフィリエイトとは、配信者が商品やサービスを紹介し、視聴者がそれを購入した場合に報酬が発生する仕組みです。YouTubeでは、動画の概要欄にアフィリエイトリンクを掲載することができるため、アフィリエイトの対象となる商品やサービスを紹介する動画を自分のチャンネル内で公開すれば、その動画をきっかけにして報酬を得ることが可能です。

YouTube パートナープログラムに参加するには？

　YouTube パートナープログラムは、誰でも参加できるわけではありません。ここでは、参加するための前提条件と資格要件について確認しておきましょう。

参加に必要な前提条件

YouTube パートナープログラムに参加するために必要な前提条件は、次のとおりです。

これらの6つの前提条件のうち、YouTubeのチャンネル収益化ポリシーへの準拠は、特に重要です。詐欺やハラスメント、暴力的なコンテンツなど、コミュニティガイドラインに抵触するような動画配信は絶対に避けてください。

参加に必要な資格要件

YouTube パートナープログラムに参加するためには、先述した前提条件に加えて、下記の資格要件も定められています。

YouTube パートナープログラムへの参加には、これらの資格要件のどちらかを満たしている必要があります。

YouTubeで収益化するために行うべき施策

　YouTubeで収益化すること自体は、誰でも実現可能です。ただし、何も考えず動画を配信し続けるだけでは、収益化は難しいでしょう。ここでは、YouTubeで収益化するために行うべき5つの施策を紹介します。

1.視聴者が思わず観たくなるようなタイトルを考える

収益化するためには、まず視聴者を増やさなければなりません。そのためには、視聴者が思わず観たくなるようなタイトルを考える必要があります。内容を想像させるタイトルであることはもちろん、「視聴者が興味を持ちそうなキーワードをタイトルの先頭に入れる」「最新のトレンドをふまえて、心をぐっとつかむような言葉を使う」といった工夫をしましょう。

2.視聴者からのコメントに返信する

視聴者からのコメントに返信することも、収益化のための重要なポイントといえます。もし視聴者からコメントをもらったら、お礼の言葉とともに、視聴者とコミュニケーションをとることを意識しましょう。丁寧に返信することで、配信者のファンになってくれたり、チャンネル登録をしてくれたりする可能性が高まります。

3.視聴者に「チャンネル登録をお願いします」と伝える

収益化するためには、視聴者に「チャンネル登録をお願いします」と伝えることも大切です。「このチャンネルはおもしろいからチャンネル登録しようかな」と視聴者が感じた際にすぐ登録できるよう、動線を準備しておいてください。ただし、しつこく登録を促すと逆効果になる可能性もあるので注意しましょう。

4.情報カードを貼り付ける

情報カードとは、動画の中で表示させることができる、クリック可能なリンクやテキストのことです。たとえば、「この動画の続きは、こちらからどうぞ」と視聴者にアナウンスすれば、別の動画も観てくれる可能性が高まります。

5.YouTube アナリティクスを活用して視聴データを分析する

YouTube アナリティクスとは、チャンネル全体の再生回数や視聴者数、総再生時間、インプレッションなど、視聴者の傾向をデータで確認できるツールです。YouTube アナリティクスを活用してデータを分析すれば、「視聴者はどういうコンテンツを求めているのか」「どのように改善すればいいか」が明確になり、ひいては収益化にもつながるでしょう。

いろいろな方法を試しながら、YouTubeで収益化を目指そう

　YouTubeで収益化する方法は、広告収益やショッピング、Super Chatなどの収益化機能だけではありません。企業からPR案件を受けたり、アフィリエイトで報酬を得たりと、さまざまな方法があります。広告収益だけにこだわるのではなく、いろいろな方法を試してみることが大切です。

　ただし、収益化するためには、タイトルを工夫したり、視聴者からのコメントに返信したり、視聴データの分析と改善を繰り返したりするといった施策も必要です。YouTube パートナープログラムの前提条件や資格要件も念頭に置きながら、YouTubeの収益化を目指しましょう。