今までとは異なるコラボの形を 過去の施策で感じたクリエイターのパワー
――まず、今回のコンテストを実施することになった背景からお聞かせください。
永吉(カルビー) もともとじゃがりこには、2021年まで会員制コミュニティーサイト「あつまれ!とびだせ!じゃがり校」があり、商品の企画やプロモーションをはじめ、お客さまと一緒に企画を行ってきました。じゃがり校の閉校以降は、SNSなどを通じてお客さまとコミュニケーションをしていくようになったのですが、商品を考えるだけでなく、じゃがりこの顔でもあるパッケージもお客さまと考えていけたらおもしろいのではないかという思いがあったんです。
昨年から「LINEスタンプ」などで有名なクリエイターさんとコラボレーションして商品パッケージを作るなどの取り組みを通して、クリエイターの皆さんが非常に前向きに取り組んでくださったり、発売したときにお客さまから「クリエイターの○○さんを採用してくれてありがとう」と熱い声が寄せられたりするのが、私たちもとても嬉しかった。一方、世の中には多くの素晴らしいクリエイティブがあふれているのに、まだまだ日の目を見ないものがたくさんあるとも感じていました。そこでとてもたくさんの数が店頭に並ぶじゃがりこを活用して、ご自身のクリエイティビティを発揮してもらえたらと考えました。
今回のパッケージコンテスト開催について、昨年の夏ごろから企画の構想自体は練り始めていましたが、「じゃがりこドリーム」というコンテスト名にふさわしく、クリエイターさんの支援までしっかり行える企画にしたいと思っていました。受賞したあとにクリエイターさんに活躍してもらうための方法を考えたすえに、ご縁もあってSUZURIさんに辿り着きました。
杉山(ペパボ) 実はSUZURIとしても「活躍しているクリエイターさんがもっといろいろな経験を積める場にしていきたい」と思っていたところでした。弊社に具体的なお話をいただいたのは、今年の3月ごろ。カルビーさんからのお話を聞き、前のめりで「ぜひやらせてください」とお返事しました。
――施策はどのように進められたのですか?
永吉(カルビー) もともとは発案者と私の2名で担当していましたが、発案者が産休に入ったため現在は私がメインとなり業務を行っています。ブランドとしての意思決定が必要なときには、チームでディスカッションをしたりしていました。じゃがりことしては、商品パッケージとしてのレギュレーションをクリエイターさんにどうやって守っていただくのかを考えながら、SUZURIさんと仕様を決めていきました。
杉山(ペパボ) 企画の骨子はすでにカルビーさんが固めていたため、我々はそれをSUZURIでどのように実現するのかを練っていきました。
具体的にはクリエイターさんが作った画像をじゃがりこのパッケージとして合成するためのページや仕組み、コンテストのLP制作などを担当しています。またクリエイターさんの参加の障壁を下げるために、わかりやすい動線やテンプレートづくりを意識。どこの領域をデザインすれば良いのかがひと目でわかるなるようなLPやサイト設計を心掛けました。
SUZURI側の稼働は、私のほかに、ディレクターが2名、デザイナーが3名、エンジニアが1名の計7人です。