国立科学博物館と凸版印刷、VRコンテンツ「ディノ・ネット デジタル恐竜展示室」を開設

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2021/01/24 05:00

 国立科学博物館と凸版印刷は、オンライン上で恐竜の骨格を360度閲覧できるVRコンテンツ「ディノ・ネット デジタル恐竜展示室」を特設サイトで正式公開した。また、2月6日(土)からそのVRコンテンツを活用した全4回の有料オンライン講座を開始する。

 同館のほか、北海道大学総合博物館、群馬県立自然史博物館、むかわ町穂別博物館の全4館所蔵の恐竜化石標本が一堂に会するという、実際の展示室では実現しない、オンラインならではの貴重なコンテンツとなっている。

 国立科学博物館と凸版印刷は、2013年より同館が所蔵するティラノサウルスやトリケラトプスなど恐竜の骨格標本の立体形状計測データをもとにVRコンテンツ化した『V×Rダイナソー』を開発、活用する共同事業を実施している。

 今回、新たに「アロサウルス」と「パキケファロサウルス」の2体の恐竜のデジタルデータを開発。V×Rダイナソーとともに公開し、自宅に居ながら恐竜化石標本の3Dデータを詳細に閲覧・観察できる環境を実現する。

 今後は、オンラインを通じた全国の自然系博物館とのデジタルデータの相互提供をはじめとし、所蔵館の研究者が相互に参加するオンライン講座の開設など、地域博物館とのネットワークを構築し、博物館を核とした地域活性化の施策を展開していく考え。

「ディノ・ネット デジタル恐竜展示室」概要

 オンラインを通じて自宅にいながら博物館にいるかのように学ぶことができるプログラム。

主催

国立科学博物館、凸版印刷株式会社

オンライン講座(有料)開催日
  • 2021年2月6日(土)むかわ町穂別博物館・北海道博物館
  • 2021年2月13日(土)群馬県立自然史博物館
  • 2021年2月20日(土)北海道大学総合博物館
  • 2021年2月27日(土)国立科学博物館※都合により開催が中止になる場合がある。

 同コンテンツの特徴は、次のとおり。

恐竜の全身骨格のデジタルアーカイブデータを活用したVRコンテンツの公開

 国立科学博物館と凸版印刷が共同で立体形状計測データをもとにVRコンテンツ化したV×Rダイナソーの「トリケラトプス」と「ティラノサウルス」に加え、新たに「アロサウルス」と「パキケファロサウルス」2体の恐竜の全身骨格を立体形状計測し、そのデータを用いて制作したVRコンテンツを公開する。

恐竜全身骨格のVRコンテンツを活用したオンライン講座を開催

 研究者の説明に応じて、参加者自身が細部まで再現された恐竜骨格のデジタルデータを操作し、自由な位置からその細部まで観察することができる。実際に博物館の展示室で恐竜化石標本を見ながら、講義を聴講しているかのような体験がオンラインで可能に。特別コンテンツとして、海外の研究者のゲスト参加やダウンロードして楽しめるコンテンツの提供なども予定している。

地域の自然史系博物館と連携

 今回のオンライン講座では、国立科学博物館のほか、群馬県立自然史博物館、北海道大学総合博物館、むかわ町穂別博物館も参加。各博物館収蔵品のデジタルデータを用いた恐竜コンテンツも公開し、講座で活用する。